内容説明
『ロング・グッドバイ』の新訳刊行を機に、再評価の気運が高まるレイモンド・チャンドラー。その全中短篇を、当代一流の翻訳者による新訳でお届けするのが「チャンドラー短篇全集」(全4巻)だ。第1巻には、1933年の記念すべきデビュー作「ゆすり屋は撃たない」、『大いなる眠り』の原型となった表題作をはじめ、「スマートアレック・キル」「フィンガー・マン」「ネヴァダ・ガス」「スペインの血」の6篇を収録。
著者等紹介
チャンドラー,レイモンド[チャンドラー,レイモンド][Chandler,Raymond]
1888年シカゴ生まれ。1933年に短篇「ゆすり屋は撃たない」で作家デビューを飾る。1939年には処女長篇『大いなる眠り』を発表。1953年に発表した『長いお別れ(ロング・グッドバイ)』で、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞に輝いた。1959年没。享年70(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
313
★★☆☆☆ チャンドラーの初期短編を集めた作品。 計六作が収録されており、全て違う方が訳されているので少しずつ違ったテイストを味わえる…とはいえ、展開はどれも類似していて、タフな男が暴力的な組織などを闘い、ガンアクションや美女が絡んでくる。一つ一つは悪くないが、流石に6作続くとマンネリ感は否めない。 表題作はあの『ビック・スリープ』の原型で懐かしい気持ちになった。『フィンガー・マン』はマーロウが主役だったが、これは1番印象に残らない作品だった。『ゆすり屋は撃たない』と『スペインの血』が特に気に入った。2026/04/20
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
30
チャンドラー初期の短編集。まだマーロウは出てこないけど、マーロウになりかけのシブい探偵やギャンブラーが全部出てくる。みなカッコよく煙草をくわえる。みなカッコよく銃をあつかう。みなカッコよく一気に酒を呑む。翻訳も田口俊樹氏など、みなカッコいい翻訳。巻末は皆の大好きな原尞。なんて豪華な短編集なんだ。2018/06/26
くさてる
20
ハードボイルド履修計画として初読。6つの短編が収録されている。暴力とミステリ的な仕掛けが錯綜していて、どれも読ませるけれど、一気に読むとキャラクターの把握が難しくなってしまう印象。ところどころにチャンドラーらしいしゃれた台詞や凝った描写があって、それを拾うのも面白かったです。2019/09/28
tokko
17
短編とはいえ一編を一気に読みきらずにチビチビ読んでいたら、登場人物が頭の中で錯綜してしまった。「これ誰だっけ?」のまま終わった短編もあり、これは時間のあるときに一編をノンストップで読むべきだと思った。でもマーロウらしいクールでタフなかっこよさは十分堪能できた。「…去年のクリスマスみたいに死んでいる…」なんてもはやマーロウのセリフとしか思えないでしょう。2018/10/07
Tetchy
16
もともと創元推理文庫版の短編集を揃えていたが本邦初収録作があるということでまんまと早川の策略に嵌ってしまった(爆)。再読してやはり面白いと感じたのは「ネヴァダ・ガス」。全ての短編に共通するのはその流れるようなストーリー展開でどのような着地に落ち着くのか全く先が読めないことだ。しかし最後はきちんと収まり、読後なかなか練られたストーリーだと感心する。読みながら物語と設定が説明なしにするすると入ってくるのだから、やはりチャンドラー、巧い、巧すぎる。2010/01/11




