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推理小説本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
43
婚約者の父親に挨拶しにいった際に鍵のかかった部屋で飲み物を呷るなり、昏倒した青年。目覚めたら婚約者の父は殺されていた!彼の無実を証明すべく、婚約者が依頼したのはメルヴェール卿。かくして状況証拠や証人喚問も使った論破合戦は幕を切ったのである。証人喚問による、とある人物の爆弾発言にギョッとしつつもアリバイ表で書かれたメルヴェール卿の「ガブリ、ガブリ!」、「ワアイ!」という言葉が何だか可愛いです。真相は盲点過ぎて遣る瀬無かったのですが、「卑劣な者に罰を!」が実現されて良かったです^^2014/04/21
たかなし
27
有名作品ってことで。舞台が法廷なので登場人物が覚えやすかったです。そして私が大好きな密室です。密室以外の謎も魅力的で読んでて楽しかった。カーの作品は2つめだけどこの方は凄い。カーはまだまだ有名作品を読めてないので読んでいきたい。2018/07/22
kagetrasama-aoi(葵・橘)
20
ハヤカワ・ミステリ版も何度も読んでいるので登録します。こちらも味のある翻訳です。2019/04/19
Tetchy
18
今回は物語の展開が非常に面白い。特に被告人側弁護人がHM卿というのが面白いではないか!そして各章の末尾で明らかになっていく新事実。単純に思えた事件が裏では実に複雑に絡み合っていたのを1枚1枚薄衣を剥ぎ取るかのごとく、読者の眼前に示していくストーリー展開は胸躍らされながら読まされた。その中でも特に印象的なのは10章以降からの展開だ。まるで長くだらだらと続いていたトランプゲームの神経衰弱が一気に終末に近づいていくような感覚を覚えた。ただ「ユダの窓」の正体がなんともチープだったことが不満。2009/10/25
sakadonohito
13
密室と言える場所で殺人が発生。状況的に同じ部屋にいた青年が犯人に違いないと裁判が行われる。法廷で徐々に謎が解かれていくミステリ。中盤のやりとりは面白く感じたが法廷が舞台ゆえに終盤の弁護側、訴追者側、裁判官がそれぞれの立場からおさらい的演説の場面で飽きてしまった。設定上仕方ないんだけど。謎解きよりも法廷でのやり取りが主の作品だと思った。2022/06/22