感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
20
年齢と体重と体のサイズを指定したブルネット娘という、現代ではありえない無茶苦茶な募集広告が新聞に載ります。応募した中で、幸運な一人が選ばれて付き添いの女性と共に奇妙な仕事を始めます。いったいこれは何なのか。誰かの身代わりなのか。しかもその雇い主が殺されてさあ大変。嘘ばかりついているお節介な付き添いおばさんに辟易しながら、メイスンはこのもつれた糸をどうやってほぐすのか。相変わらずメイスンものは綱渡りですなぁ。(笑)2019/06/16
bapaksejahtera
15
街の角毎、何人もの似た容姿の女性が所在無げに立つのにペリイは気がつく。デラと共に一人の女性に話を聞く。芸能業界紙の広告で一定の身体条件の女性が、かく待機するよう求められたアルバイトの由。ペリイは話を聞いた女性を通じこの求人の目的を探り出す。不思議な求人は殺人を促し、ペリイは無実の女性の弁護に立ち上がる。「赤毛連盟」を思わせる現実外れの設定が冒頭から展開、短編小説のような冒頭からの盛り上がりが、暫くはてんこ盛りのまま続く。ペリイの独白により事件の解決が最後一挙に示される。バランスが悪いと思うが娯楽性は抜群。2025/07/26
蝉の一生
1
ストリートの角々に立つブルネットの美女たち。メイスン先生ならずとも興味が引かれます。おせっかいのため、またもやメイスン先生は難しい事件に引き込まれてしまいます。この本は表題がおしゃれで、原題よりも相当いいですね。また、出版が1946年なのに電話やタイプライターといったものを別にすれば、全く現代でも通じそうな話です。終戦翌年の太平洋の東と西の都市で、途轍もない差があるように思います。なぜ、このような国と戦争をしたのか?こちらは未解決の謎でしょうか。2022/02/25