ハヤカワ・ミステリ文庫<br> Xの悲劇

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ハヤカワ・ミステリ文庫
Xの悲劇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 501p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150701413
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ニューヨークの市街電車で起こった事件は、サム警視の頭を悩ませるに充分なほど不可解なものだった。突然の豪雨を避けるため、婚約者や友人たちと市電に乗った株式仲買人が、なかでくずれるように倒れた。上着のポケットに入っていた奇妙な凶器で殺されたらしいのだが、密室状況の車内には被害者に悪意を抱く者が大勢いた。サム警視は事件の解決を元俳優の探偵ドルリイ・レーンに依頼するが、第2、第3の殺人が発生するにおよび、事件は意外な様相を呈しはじめる。巨匠エラリイ・クイーンが若き日にものした本格ミステリの傑作。新訳決定版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みや

35
満員電車で起きた殺人をドルリー・レーンが謎解く悲劇シリーズ第1弾。念願の初エラリー。本格ミステリを代表する作家さんならば必ず伏線があるはずだと慎重に読み始めるものの序盤は面白味を感じられず、影響を受けた後世の作品に触れているため、新鮮味も薄い。だが、犯人が明かされる決定的瞬間に至り、知らぬ間に自分が作品世界に没頭していたことに気付いた。興奮と衝撃に体がゾクッとする、あの大好きな感覚に襲われて嬉しい。探偵が耳の遠い老人なのには驚いたが、穏やかで茶目っ気があり、落ち着きと華やかさを兼ね備える彼がとても好き。2017/11/25

Ryuko

27
ドルリィ・レーンの芝居がかった物言い、仕草に引き込まれて読む。Xの意味は、それだったのか!こんな魅力的な探偵を今まで読まずにいたとはもったいなかった。次は、名作との誉れ高すぎて、いろいろなところでネタバレにあい、トリックと犯人がうっすらわかっているYの悲劇へ。2019/03/20

きのこ

24
初エラリー読了。ぎこちない英訳が残念。1932年発刊を考えると多少のご都合主義は許容範囲。最後の謎解きを含め十分楽しめました。xが車掌のパンチとは何とも洒落てる。解説によるとXよりYの評価が高いんですね。積読してあるYが楽しみ。2015/11/09

ホームズ

21
『Yの悲劇』よりもこちらが好みですね(笑)クイーンの作品ではこの『Xの悲劇』『途中の家』『エジプト十字架の謎』が好きかな~(笑)他の作品ももちろん好きですけどね(笑)ハヤカワ文庫版は初めて読んだけど登場人物の名前が創元推理文庫や角川文庫のとは少し変わっているのが気になった(笑)2011/07/01

那由多

19
ドルリイ・レーン初登場作。本格といえば、エラリィ・クイーン。翻訳ものは苦手でなかなか進まなかったが、ハムレット荘での解き明かしに入ってからは爽快である。ロジックをスパーーンと決められ、オオッ!と唸る。見事です。でもダイイングメッセージはおまけっぽくて、なくても良かったんじゃないかと思った。2019/06/22

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