ハヤカワ文庫NF ハヤカワ・ノンフィクション文庫<br> アクロイドを殺したのは誰か

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アクロイドを殺したのは誰か

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150506278
  • NDC分類 933
  • Cコード C0198

出版社内容情報

犯人の意外性によってミステリ史に燦然と輝くアガサ・クリスティー『アクロイド殺し』。だが名探偵の推理は正しいのか? 見過ごされてきた証言や二重の意味をもつ言葉、読者を惑わせる仕掛けをつぶさに検証。そこから導かれるのは、まさかの真犯人だった!
先入観を捨て再読すると、新たな物語が出現する。
『読んでない本について堂々と語る』著者ピエール・バイヤールが、読むことの創造性を鮮やかに示す文学批評。


【目次】

内容説明

犯人の意外性によってミステリ史に燦然と輝くアガサ・クリスティー『アクロイド殺し』。だが、名探偵の推理は正しいのか?見過ごされてきた証言や二重の意味をもつ言葉、読者を惑わせる仕掛けをつぶさに検証。そこから導かれるのは、まさかの真犯人だった!先入観を捨て再読すると、新たな物語が出現する。『読んでいない本について堂々と語る方法』著者が、読むことの創造性を鮮やかに示す文学批評。

目次

A 捜査(殺人;捜査;ヴァン・ダインの法則;黙っているのも嘘のうち)
B 反捜査(終りなき夜;嘘つきのパラドックス;ここが変だ;理想的な殺人犯)
C 妄想(道の交わるところ;妄想とは何か;妄想と理論;妄想と批評)
D 真実(カーテン;真実;真実のみを;そしてすべての真実を)

著者等紹介

バイヤール,ピエール[バイヤール,ピエール] [Bayard,Pierre]
1954年生まれ。パリ第8大学教授、精神分析家。文学を精神医学に応用する「応用文学」の提唱者であると同時に、精神分析療法の実践家でもある

大浦康介[オオウラヤススケ]
文筆家・京都大学名誉教授。1951年生、パリ第7大学第三課程博士。専門はフランス文学、文学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

35
​名作『アクロイド殺し』を、精神分析的な観点から捉え直し、別の犯人をあぶり出していく一冊。原典の構造解説、読み解きが素晴らしく、理解が深まる。 注意は、他作のトリックやネタバレが多数登場すること。著者による真相だけなら「D 真実」以降を読めばよく『カーテン』以外のネタバレは出てこない。 で、肝心の真犯人については…もうそうとしか思えない。さらに「精神分析の教えにしたがうと…」と語られる箇所は「!」。 教授の高度すぎる手遊びを満喫できました。2026/09/21

geshi

25
文学教授による『アクロイド殺し』の読み解き。探偵が辿り着いた真相の真実性は何者にも担保されない後期クイーン問題への言及や、フロイト論・精神分析論を用いて理論と妄想が入り組んだ主観的真実性しか存在しないと論証する、けっこうガッツリした文学論で、使われている言葉も一部難しかった。元々の犯人を示す推理の穴を突き、『真実』で示される真犯人の名は妙に説得力があって原作好きとしては困ってしまう。こんな風に先入観なく本を読んでテキストを自由に解釈していいんだと、読者の枷を外す一助となる一冊。2026/09/14

たまご

14
アクロイド殺し を再読したくなります。そしてポアロの言動は妄想症的というのはそうね、そうよな、とだいぶ頷きつつ。知的遊戯感漂わせつつ現代小説の技法にも思い向けさせる読書でした。さすがバイヤール。2026/10/26

武井 康則

9
クリスティの小説を読んで納得できなかった読者は多いのではないか。きちんと読むと誰もが怪しげでそれなりの証拠もある。最後に探偵役が新たな証拠を出したり、否定したりとこじつけめいていて、すっきり納得できない。しかし、「アクロイド」、「オリエント急行」、「そして誰も」なんてそんなことはどうでもいい。推理小説の枠組みに挑戦してるんだと言われ、その他の作品でも確かに「意外」の可能性を広げた作者には、頭を下げるしかない。しかしやっぱりミステリーとしてはと、思ってしまう。本書は「アクロイド」を丁寧に読み解き、→2026/10/15

春風

8
刊行100周年を経たという『アクロイド殺し』。そんなこととは露知らず先日読んだばかりであったので、それらのネタバレが豊富に含まれることを構わずに読んでみる。推理小説を閉じられたテクストとしてではなく、読者が読むことで介入して新解釈してもよい、真犯人を指弾してもよい、という読みを目指した文学批評。本書でも実例として、テクストの決定不可能性を指摘してアクロイド殺しの真犯人を挙げている。ロラン・バルトのいう「作者の死」を後継・発展させているといった感。ただ理論は納得できても、実例部がやや弱いとも感じてしまった。2026/09/22

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