ハヤカワ文庫NF ハヤカワ・ノンフィクション文庫<br> 実力も運のうち―能力主義は正義か?

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実力も運のうち―能力主義は正義か?

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  • サイズ 文庫判/ページ数 480p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150506025
  • NDC分類 361.8
  • Cコード C0110

出版社内容情報

成功を決めるのは努力か環境か? ハーバード随一の人気教授が「能力主義」の是非を問い日本中に議論を巻き起こしたベストセラー

内容説明

努力して高い能力を身につけた者が、社会的成功とその報酬を手にする。こうした「能力主義(メリトクラシー)」は一見、平等に思える。だが、本当にそうだろうか?ハーバード大学の学生の3分の2は、所得分布で上位5分の1にあたる家庭の出身だ―。「やればできる」という言葉に覆い隠される深刻な格差を明るみに出し、現代における「正義」と「人間の尊厳」を根本から問う、サンデル教授の新たなる主著。

目次

プロローグ
序論―入学すること
第1章 勝者と敗者
第2章 「偉大なのは善だから」―能力の道徳の簡単な歴史
第3章 出世のレトリック
第4章 学歴偏重主義―容認されている最後の偏見
第5章 成功の倫理学
第6章 選別装置
第7章 労働を承認する
結論―能力と共通善

著者等紹介

サンデル,マイケル[サンデル,マイケル] [Sandel,Michael J.]
1953年生まれ。ハーバード大学教授。専門は政治哲学。ブランダイス大学を卒業後、オックスフォード大学にて博士号取得。2002年から2005年にかけて大統領生命倫理評議会委員。1980年代のリベラル=コミュニタリアン論争で脚光を浴びて以来、コミュニタリアニズム(共同体主義)の代表的論者として知られる。類まれなる講義の名手としても著名で、ハーバード大学の学部科目“Justice(正義)”は延べ14,000人を超す履修者数を記録。あまりの人気ぶりに、同大は建学以来初めて講義をテレビ番組として一般公開することを決定。日本ではNHK教育テレビ(現Eテレ)で「ハーバード白熱教室」として放送された。2018年10月、スペインの皇太子が主宰するアストウリアス皇太子賞の社会科学部門を受賞

鬼澤忍[オニザワシノブ]
1963年生まれ。成城大学経済学部経営学科卒、埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

34
能力主義に垣間見える「やればできる」という言葉に覆い隠された深刻な格差を明るみに出し、新たな階級社会と未曾有の分断が生まれつつある現代社会の「正義」と「人間の尊厳」を根本から問う一冊。残した結果を元に評価される能力主義という現在の原理に対して、機会の平等を実現したとしても、相対的に社会的地位が低い労働階級は、家の経済格差による難易度の違いが厳然としてある。能力があってやる気がある人をしっかりと教育する制度を後押しをするだけでなく、一方で弱者に対しては寛容になれることも重要だということを改めて実感しました。2023/11/08

qwer0987

11
トランプ登場などのポピュリスト的選挙結果はなぜ生まれたか。本書は主としてそれを能力主義の傲慢と見る。能力主義的価値観がグローバリズムを呼び、能力主義社会で成功していない人たちに疎外感と屈辱を与えた。何より学歴偏重主義が社会的に許された最後の偏見というのもその面を強くしている。だが自分が能力を持っているという事実は個人的努力以上に環境や遺伝子など運の側面が大きい。著者はその解決策として労働の尊厳を取り戻し共通善に基づく連帯と寛容を訴える。やや冗長で具体的解決がないのが物足りないが、考えさせられる内容だった2024/04/15

numno1

10
業績・功績により社会的地位・褒賞が決まる「能力主義」は現在最も支持されている原理だが、能力主義を肯定するということは、逆説的に貧しくて社会的地位が低い階級(つまり労働者階級)は悪で無能であり差別対象となることも已む無し、と認めることである。そういう社会の「被差別者」である労働者階級のフラストレーションが、トランプ政権の誕生・Brexitへの支持・各国のナショナリズムの高まりに繋がっている、という解説と、ではどうすればより寛容な社会が実現するのか? という提言。いつもながらためになりました。2023/09/21

ao

9
アメリカ社会に広がる分断。一見平等をもたらすようにも思える能力主義がいかにしてその分断を招いているのか考察する。/世界はそもそも不平等にできている。不平等を完全に排するには、と考えると、まず遺伝子操作で才能の差を無くし、外見の差を無くし、全ての子供に同じ教育をし、仕事内容を平等になるよう管理し、賃金を管理し……。出来上がるのはSF小説もびっくりのディストピアだろう。社会が個性と自由を是とする限り、そこに不平等は付きまとう。とはいえ、打ち倒すべき不平等もまた確かにあるはずで、それを見定める必要があるはずだ。2024/03/13

これっと

7
周りのハイスペックと呼ばれる人たちのことを思い返した時に、みんな実家が裕福で「それ努力って呼べるのかな」と、感じてしまったり。 著者は哲学者なので、根底にある主張は「社会における凡ゆる労働者に尊敬と感謝を抱くべし」というもの。エッセンシャルワーカーなしには社会が成立しないにも拘らず、彼らを能力がない・低収入と蔑む高収入エリートたち。でもその立場って本当に自分の努力だけで勝ち得たものなの?自分の裕福な生まれや、才能を評価する社会に恵まれたことに感謝して、お互いを尊敬できる良い社会を築こうよ、という話でした。2023/12/16

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