出版社内容情報
1600人が参加した実験が、スマホとの最適な距離を導いた! アルゴリズムに操られる現代人のための、真の「新しい生活様式」。
内容説明
なにか通知が来ちゃいないかと気になって、家でもまったく落ち着かない。その原因は、スマホに巧妙に仕掛けられた依存の罠にある。そこから逃れ、仕事、勉強、趣味、なんであれ「本当に大切なこと」に集中するにはどうすべきなのか。1600人を対象にした「デジタル片づけ」集団実験が導き出したのは、デジタル・ミニマリストという生き方だった。気鋭の研究者が提唱する、すべてがオンラインの時代の生き抜き方。
目次
1 基礎(スマホ依存の正体;デジタル・ミニマリズム;デジタル片づけ)
2 演習(一人で過ごす時間を持とう;“いいね”をしない;趣味を取り戻そう;SNSアプリを全部消そう)
著者等紹介
ニューポート,カル[ニューポート,カル] [Newport,Cal]
ジョージタウン大学准教授(コンピューター科学)。1982年生まれ。ダートマス大学で学士号を、MIT(マサチューセッツ工科大学)で修士号と博士号を取得。2011年より現職。学業や仕事をうまくこなして生産性を上げ充実した人生を送るためのアドバイスをブログ「Study Hacks」で行なっており、年間アクセス数は300万を超える
池田真紀子[イケダマキコ]
英米文学翻訳家、上智大学法学部国際関係法学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baboocon
22
単行本で読んだが、文庫でも再読。単行本刊行当時よりもさらに、ソーシャルメディアやソーシャルゲームがスマートフォン使用者を釘付けにする中毒性は高まっている気がする。自分は昨年、長年使っていたTwitterを削除してみたが、インスタグラムや今感想を書いている読書メーターも「ついつい見てしまう」点では同じ。著者が述べているように、スマートフォンからSNSアプリを削除し、現実世界での趣味を持つことをもっと真剣に検討すべきかも知れない。2022/04/29
はるき
13
スマホの怖さを語り尽くす。だがしかし、今更サヨナラは出来ないのが現実なのだ(;_;)時間を減らす努力すら怪しい …。21時以降はスクリーンをモノクロにしてみたが果たして…。2023/10/29
藤井宏
13
デジタル・ライフがコントロール不能に陥ったと感じる人に「デジタル・ミニマリズム」を提唱する。何らかのメリットがありそうでも人生や生活でもっとも重要だと考えていることに貢献するテクノロジーのみを採用する。SNSでつながればつながるほど、孤独感は強まる傾向にある。「いいね」をするより対話での会話をしようと。iphone開発当初、スティーブ・ジョブスが多種多様のアプリを動かせるモバイルコンピューターのコンセンプトに否定的であったと書かれ、ちょっと意外であった。2023/04/03
ふるい
12
スマホ(特に中毒性の高いSNSアプリ)を見る時間を減らし、大切なことに集中して豊かな人生のために時間を使いましょう、という本。確かに、他人のアウトプットを(大量にそして細切れに)絶えず脳に流し込んでいる状態は、健全とは言えないなぁ… と危機感を覚えた。著者は、ソローの生き方を詩的に捉えるだけではなく、実践することを勧める。いよいよソローを読む時期が来たかもしれない。そして、自分は毎日6時間くらいはスマホ見てるので(ヤバイ)、すぐには無理かもしれないけどさすがに半分は減らそうと思った。2021/05/12
練りようかん
10
依存の分岐点は集中すべき時間が細切れになってないか。一番の敵はフィードバック制、ランダムなタイミングで少しずつ増えるって読メもだよと苦笑いした。FBのCEOの発言を皮肉をこめてヒントにする展開がユニークで、便利と必須を混同しないなど具体例から置き換えイメージがし易く、自分なりのミニマリズムを見つければよいのだと学べた。印象に残ったのはデジタルネイティブの不安障害増加と孤独の定義。孤独は他者のインプットから切り離した意識の状態とあり面白い、新しいテクノロジーは孤独の価値を蔑ろにするという警鐘が発見だった。2024/03/23