出版社内容情報
2020年のノーベル化学賞がゲノム編集技術に授与され、いま最注目の「遺伝子」。その研究全史をピュリッツァー賞受賞の医師が語る
内容説明
19世紀後半にメンデルが発見した遺伝の法則とダーウィンの進化論が出会ったとき、遺伝学は歩み始めた。ナチス・ドイツが優生思想のもと行なった民族浄化という負の遺産を背負いながら、ワトソンとクリニックによるDNA二重らせん構造の発見を経て、遺伝学は生命科学そのものを変貌させてゆく。『がん―4000年の歴史―』でピュリッツァー賞に輝いた医師が、自らの家系に潜む精神疾患の悲劇を織り交ぜて語る遺伝子全史。
目次
第1部 「遺伝学といういまだ存在しない科学」―遺伝子の発見と再発見(一八六五~一九三五)(壁に囲まれた庭;「謎の中の謎」;「とても広い空白」;「彼が愛した花」;「メンデルとかいう人」;優生学;「痴愚は三代でたくさんだ」)
第2部 「部分の総和の中には部分しかない」―遺伝のメカニズムを解読する(一九三〇~一九七〇)(「分割できないもの」;真実と統合;形質転換;生きるに値しない命;「愚かな分子」;「重要な生物学的物体は対になっている」;「あのいまいましい、とらえどころのない紅はこべ」;調節、複製、組み換え;遺伝子から発生へ)
第3部 「遺伝学者の夢」―遺伝子の解読とクローニング(一九七〇~二〇〇一)(「乗り換え」;新しい音楽;浜辺のアインシュタインたち;「クローニングか、死か」)
著者等紹介
ムカジー,シッダールタ[ムカジー,シッダールタ] [Mukherjee,Siddhartha]
医師、がん研究者(血液学、腫瘍学)。コロンビア大学メディカル・センター准教授を務める。1970年、インドのニューデリー生まれ。スタンフォード大学(生物学専攻)、オックスフォード大学(ローズ奨学生。免疫学専攻)、ハーバード・メディカル・スクールを卒業。デビュー作『がん―4000年の歴史―』(2010年。邦訳は早川書房刊)は、ピュリッツァー賞、PEN/E・O・ウィルソン賞、ガーディアン賞など多くの賞を受賞し、“タイム”誌の「オールタイム・ベストノンフィクション」にも選ばれた。『遺伝子―親密なる人類史』(2016年)も“ニューヨーク・タイムズ”ベストセラー・リストのノンフィクション部門1位を記録
仲野徹[ナカノトオル]
大阪大学大学院医学系研究科教授。1957年大阪生まれ。1981年大阪大学医学部卒業。内科医としての勤務、大阪大学医学部助手、ヨーロッパ分子生物学研究所研究員、京都大学医学部講師、大阪大学微生物病研究所教授をへて現職。専門はエピジェネティクス、幹細胞学
田中文[タナカフミ]
東北大学医学部卒業。医師、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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