内容説明
悪徳の都、19世紀ニューヨーク。摩天楼もまだ見えない混沌の街を徘徊して、暴虐の限りを尽くしたギャングたちの真実の姿とは?代理殺人をビジネスとする冷酷無比の男たち、客の耳を噛み切る酒場の女主人、公然と警察に刃向かう貧民窟の人々…数えきれぬほどの無法者が歴史の暗闇を駆け抜け、血塗られた年代記を織なしてゆく。
目次
ギャングの揺りかご
バワリーとファイヴ・ポインツ・ギャング
河岸地区の犯罪
川盗賊
ビル・ザ・ブッチャーの殺害
警察とデッド・ラビッツ暴動
徴兵暴動
ニューヨークがまさしく悪の温床だったころ
銀行強盗王
ワイオスと彼らの最盛期
ギャングの王国
ギャングの貴公子
中国人秘密結社戦争
最大の大抗争
消えゆくギャングたち
著者等紹介
アズベリー,ハーバート[アズベリー,ハーバート][Asbury,Herbert]
1889年、ミズーリ州生まれ。メソジスト教会に属する厳格な家庭に育つものの、宗教的な生活に反抗して放蕩に走る。1928年ころまで、『ニューヨーク・トリビューン』、『ニューヨーク・ヘラルド』などに寄稿する記者として活躍。以後は執筆に専念し、背徳と犯罪を主題に数々のドキュメント作品を発表する。1963年「葬儀も牧師の説教もいらない」という言葉を残して死去
富永和子[トミナガカズコ]
独協大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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Willie the Wildcat
28
当時も今も、移民の坩堝のNY。生きる術を模索する姿に人間性の表裏を垣間見る。故に、ジョン・アレンとルーベン・パーソンズが印象深い。信仰とビジネスを追求した前者と、切り離した後者の対比。模索と苦悩を感じさせる。時代の象徴が人種差別。差別が差別を生みだす過程と、その世相を生き抜く過程。蛇足だが、「料金表」とギャング団の名称が、当時の個性の主張?!"Eat them up"に1票。(笑)2014/06/12
エヌる@遅れてきたルーキー
1
「黒歴史」とはこういうことなのだろうか?警察とギャングの闘い、ギャング同士の抗争、様々な犯罪の姿が生々しく書かれていて、高尚な「週刊実話」のような印象。2019/03/27
Cinejazz
1
アイルランド、ドイツからの移民が多かった19世紀末のニュ-ヨ-ク。 貧困と劣悪な生活環境の中に生まれた無法者たちの抗争、時の政治家や労働組合もギャングの手を借りて勢力拡大に利用し悪の巣窟と化した街ニューヨーク。 2017/09/29
にゃおまる
1
うう…カタカナばっかりで頭に入ってこないよー(涙)2016/03/07
ピク
1
超絶面白かった記憶のあるノンフィクション.登録数10人は寂しい、勿体ない!2013/09/09




