内容説明
われわれの常識ではウイルスは病原体である。そのウイルスが種の壁を超えて遺伝子を運び、生物を進化させたのではないか?この理論は、近年のバイオテクノロジーの進展ともあいまって、従来のダーウィン進化論では説明できないさまざまな問題を解決するに至った。果たして本当に生命は、ウイルスに感染することによって進化してきたのだろうか?海外でも大きな反響を呼ぶ、ダーウィン進化論を超えた最新の進化理論。
目次
1 進化の主役はウイルスだ
2 バイオテクノロジーとウイルスのはたらき
3 動く遺伝子とバクテリア
4 ヒトと動物の共通ウイルス
5 破綻したダーウィニズム
6 ウイルス進化論の誕生
7 ウイルス進化論からの予言
8 ダーウィニズム批判はなぜタブーなのか
9 ヒトはなぜ進化するのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジョニジョニ
14
ダーウィン曰く、進化するための遺伝子変化は突然変異によるものであり、それが世代を重ねて増殖した…というのは、それまでの既存種に比べてあまりにも微小で、無理がある気がする。ウイルス感染によって同世代の種の遺伝子が一斉に変化する、それが進化なのではないか?というのはとても説得力がありました。それは同時に、生物とも無生物ともいえないウイルスとはなんなのか、をも示唆している。今現在の地球環境に適応するために、今まさに人類は進化のまっただなか…だったりして!2021/05/04
ymazda1
3
この本で、ウイルスの基礎を勉強した感じ・・・ただ、突然変異がどういう理由で起きるにせよ、変異が少数なら個体数に薄められ、多数なら大部分は不利な変異をして個体数が減少するように思え、進化論自体の信憑性は、よく判らんかった・・・最近ブルーバックスから似たような本が出てたけど、読めば、その辺の答えが見つかるんかな?
naoto
2
確かに、ウイルスによるDNAの付加が進化なら、集団が一斉に変わるのは納得できる。「生物が進化のためにウイルスを使う」という発想はなかったし、驚き。ウイルスや微生物に関して、もっと知りたい。2016/05/26
Hat
1
コロナ流行もあり、ウイルスに関心があったので手に取りました。ダーウィンの進化論「適者生存」、「自然淘汰」に真っ向と立ち向かう日本の研究者の話でした。たしかに、ダーウィンの進化論に疑問符のつくところがあり、視点はおもしろかったです。神はサイコロ遊びをしないといったアインシュタインが否定した量子力学が実は正しかった実例もありますし。ただし、ウイルスで実際どこまで生物が変異(進化)するのか、これが知りたかったですが今後新たな発見に期待です。2023/05/07
より
1
★★★☆2018/04/21
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- 和書
- 子役白書