内容説明
「総統が1941年11月にユダヤ人を抹殺しないことと命令したのをヒムラーはよく覚えていた」ヒトラーの戦争で最も重要な問題の一つであるユダヤ人大虐殺―。その命令は、いつ、どのような形で出されたのか?そしてそれは、だれがいい出し、だれが加担し、だれが遂行したのか?“ユダヤ人問題の最終解決”におけるヒトラー自身の役割については、これまで検討されたことがなかった。戦争時代の軍司令官として、政治指導者としての“独裁者”ヒトラーの知られざる側面を照らし出し、一般に認められているヒトラー伝説をつくがえす問題作。
目次
第2部 “解放戦争”
第3部 対ロシア十字軍(国家を密猟する者;キエフ;冷たい収穫;忍耐の試練;ヒトラー、指揮をとる;ヒトラーの言葉は法である;“青”号作戦;黒星をつけられたハルダー;アフリカとスターリングラード)
第4部 総力戦(精神的痛手と悲劇;退却;ストリキニーネ;わらをも掴む;戦線を修正する)