感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nemuro
35
“しりとり読書”の116冊目。初遭遇の著者。ブログ内を検索。コロナで4年ぶりとなった昨年9月「甲子園参戦!&関西書店巡り」(2003年以降、たぶん通算17回目)時、「ふたば書房京都駅八条口店」での購入。「1985年2月28日発行/2009年7月15日9刷」。原題は『ジョーの世界』。ジョーは人ではなくて犬(新聞が読めてタイプライターも使える)。「心優しき酒飲み犬が軽妙につづる日録」。どうやら著者は「本書を書いたゴールデン・レトリーバー、ジョーの親友の女性新聞記者」。人間の反対側、動物たちから見た世界である。2024/08/24
TSUBASA
27
女性新聞記者の飼い主を持つ犬のジョーは、マティーニを嗜みつつタイプライターに向かって日々の生活を書き連ねている。ジョーの眼から見れば人間たちは身勝手に動物に芸を仕込んだり実験してみたり、虫を殺虫剤で殺したりしている。そのおかげで迷惑を被っている動物達の愚痴や苦労を書いている。犬の視点を借りた現代社会批判といった趣の作品。社会批判自体はさほど痛烈というわけではないけど、人間サマが良かれと思ってやっていることを動物の視点から皮肉っているのが笑える。しかしジョーよ、お酒はほどほどに、だ(自戒も込めて)。2018/08/12
ローレンツ🐾
24
犬がタイプライターで綴った内容という本だか、犬の視点から見た『人間とに人間以外の動物たちの社会学的総論』とも言える本書。また、人間の振る舞いを風刺し、人間がいかに愚かな行いをしているかがよくわかる。 かわいらしい題名や表紙ではあるが、内容は実に濃くて素晴らしい。良書。2022/03/07
新島
7
書名に惹かれて。米版『吾輩は猫である』かな、ジョーは人間と同じように酒を舐め、新聞を読む。おまけに日誌まで書く(そういえばスヌーピーも物語を書いてたなあ)。ジョーは人間達へ生態系の破壊、動物実験、虫の虐殺、地震予知能力、動物達の権利など様々なことに立派に物申してます。そんなジョー(犬)でも飼い主に優しくされれば尻尾を振って喜ぶし、不愉快な人間は噛んでやるしと犬らしい一面のギャップが可愛らしい。他の動物達(猫やネズミや鳥、カタツムリなんかも!)それぞれの考え方にも違いがあって面白いです。2015/10/06
白
6
本当の気持ちを知りたいなら彼の目線に立つこと2014/05/09