感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
11
著者は、略歴にあるようにWW2に従軍し、捕虜としてロンメルに出会っています。その時からこの有名な将軍に心酔したらしい。この本は、そんな経歴のある作家の書いた、WW2終了後5年というまだ戦争の熱気が冷めないうちに出版され、のちにロンメルに関する多くの本で引用された古典的な著作です。ロンメルびいきが過ぎると思えるところもありますが、読んでいてなにかほっとさせるところがありました。こんな人もいたんだね、と思わせる本です。2011/05/14
ヴァン
10
日本でも人気の高いロンメル将軍の生涯を描いたドキュメント。二次大戦のドイツ軍というとソビエトと戦った東部戦線では激烈な消耗戦の重たいイメージがあり、熱砂のアフリカ戦線におけるドイツ・アフリカ軍団の戦史にどこか安堵するものがある。捕虜に対する人間味ある対応、部下思いのエピソードなど、ロンメルの存在は歴史に刻印されたドイツ国防軍のわずかな良心としてこれからも記憶されるだろう。本作品は映画化された。2017/12/04
泉 勇一郎
4
早死にするのは善人だけ まさにそんな内容でした。 こういった物語を読んでみると、戦争であろうが何であろうが、結局、組織も歴史も業績も、「人の繋がり」によって左右されるんだと言う、言われてしまえば当たり前なのだけれど、絶対的な法則によって成り立っているのだと痛感させられました。 内容的にはとても悲しい話で、最後の一節は見事な文章だったと思います。90点ですね。元帥よ、やすらかに。2020/01/05
東雲
2
WW2の最中、ドイツ軍の捕虜となったイギリスの将軍が書いた本。ロンメル夫人をはじめ関係者各位と話したり事実確認を行って書かれた本なので、多少のロンメル贔屓等を除けば限りなく事実に近いのではないかと思われます。学術書ではないですがロンメルその人の人となり等も書かれていてとても良い本でした。近年ロンメルの映画が放映されましたがこの本の後半の内容と重なっているようなので近々見てみたいと思います。2014/05/11