出版社内容情報
元工作員の60代の男は、犬とともに静かな生活を送っていた。だが彼の元に暗い影が……ベテラン作家のエンターテインメント小説
内容説明
任務中にアメリカ政府と対立した工作員が行方をくらませて三十五年が経った。妻を亡くし、今はイヌたちと静かに過ごす彼だったが何者かの襲撃でその平穏は破られる。男は敵を倒し、名前を変えて逃走するものの、更なる追跡の手が迫る…。なぜ今になって攻撃が始まったのか。事態の裏に潜むのは一体―?エドガー賞受賞作家による、州を越えて国を跨ぐ老境の男の逃亡生活を描いた冒険アクション小説。
著者等紹介
ペリー,トマス[ペリー,トマス] [Perry,Thomas]
1947年ニューヨーク州生まれ。1982年に『逃げる殺し屋』で作家デビュー。同作でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀新人賞を受賞した
渡辺義久[ワタナベヨシヒサ]
1973年生、パデュー大学卒、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
65
ひっそり暮らしていた老人が襲われる、でもめっちゃ強いから大丈夫、そんな作品でした(^u^)①某暗殺者みたいな凄腕、返り討ちというか襲う人が可哀想になるぐらい強い主人公、アリだと思ます。②逃亡して名前が変わるとその名前で進行していくのが面白い。③ジュリアンのくだりは別に要らないんじゃないか。④後半は目まぐるしい展開で気分が上がる。⑤でもオチはあっさり。⑥ヒロインのおば様の行く末も一応納得。点数80/100→全てにおいて強くて正義感バリバリ、頭もキレキレ、こんな60歳友達に欲しいです(笑)2021/05/06
ナミのママ
62
任務中にアメリカ政府と対立、身を隠して暮らしてきて35年。妻も亡くし2匹の犬と静かに暮らしていたチェイス。突然にその暮らしが脅かされる。…逃げる、追われる、お決まりの女性絡み、要するにそういうストーリー。わかっているんだけど読んでしまった。リビアの様子、アメリカとの関係がよくわからないので、そのあたりはパスして、まぁ、最後はドキドキハラハラだった。同居していた女性が中途半端だったかなぁ、あまり魅力も感じなかった。2021/09/14
goro@the_booby
56
国の金を取り戻したのに裏切り者として追われる身となったのだが己の才覚で無事老境まで生き延びる。だが金を取られたリビアの男は諦めていなかった。降り掛かる火の粉から逃げるダンと二匹の犬。あのトマス・ペリーだったのかと読了後気が付いたわ。ハヤカワから出てるのね。映画になってもいいかな。2023/01/17
くたくた
55
かつて一人の特殊工作員が上層部から罪を着せられた上、敵地で切り捨てられた。自力で帰国した工作員は大金を持ったまま行方をくらまして、以降35年間をひっそりと隠遁・・・ただし、万全の備えをしたうえで。今は2頭の大型犬と静かに暮らすそんな男の元にある日暗殺部隊が送り込まれてくる。ベトナム戦争に従軍し特殊部隊としてのあらゆる訓練を受け、35年間その能力を保持し続けていた「オールド・マン」が、静かに身に降りかかった火の粉を払うおはなし。私は気に入ったよ!サクサク読めて面白いです。2020/12/18
しゃお
39
元工作員のダン・チェイスは35年前のある任務途中で行方をくらまし隠遁生活に。しかし何者かの襲撃を受け逃亡生活に。有能な工作員として常に対策を立てるダンの名前も暮らしぶりも変え逃げ続ける様子は読み応えあり。しかし有能過ぎてもうちょっとヒリヒリさせて欲しかったところはあるかな。けれどもダンと共に行動するようになるゾーイと、ダンを追う工作員ジュリアンの姿が印象的で、この二人の未来が何より知りたくなったかも。ラストは印象的な場面でしたが、何か手に届きそうで届かないような描かれ方が不思議な余韻を与えてくれました。2020/09/28
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