出版社内容情報
帰還後に自殺した元部下。戦闘後遺症に悩むアッシュは事件の真相を追う。帰る場所を失った兵士の活躍を描くハード・サスペンス!
ニコラス・ペトリ[ペトリ ニコラス]
著・文・その他
田村 義進[タムラ ヨシノブ]
翻訳
内容説明
戦地から帰還後、極度の閉所恐怖症のため野外生活を送っていたピーター・アッシュ元中尉のもとにかつて部下で友人だったジミーの自殺の報が入る。未亡人ダイナの力になりたいとジミーの家を訪ねたアッシュは、そこに40万ドルもの大金と爆薬が隠されているのを見つけた。ダイナの周囲には怪しげな人物が出没し、アッシュは彼女を守るため、故国での激烈な戦いに身を投じる…高い評価を受けた新鋭が放つ大型シリーズ開幕。
著者等紹介
ペトリ,ニコラス[ペトリ,ニコラス] [Petrie,Nicholas]
ワシントン大学、ミシガン大学卒。デビュー作である『帰郷戦線―爆走』(2016年)で、国際スリラー作家協会賞とバリー賞の最優秀新人賞を受賞し、その後も同じくピーター・アッシュを主人公にしたシリーズを2作発表した。妻子とともにミルウォーキーに住み、執筆のかたわら、現在も大工や建築検査官として働いている
田村義進[タムラヨシノブ]
1950年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
57
「第127回海外作品読書会」閉所恐怖症に苦しむ元海兵隊の中尉が、部下の自殺の報を受けて未亡人を訪れそこで大金と爆薬を発見するって設定はありがちながらも、脇を固めるキャラクター達(部下の家族・その友人の訳ありの犯罪者・退役軍人センターの女性スタッフ・臭くて獰猛な大型犬)が魅力的に描かれていて良し。多少の齟齬あれどラストまで面白く読めた。それにしてもこの邦題、意味なし・センスなしだけどインパクトは大。このまま「暴走」「激走」「迷走」「逆走」などと続けて欲しい。2019/02/10
goro@the_booby
56
この手の物語に犬が出てきたらそれはもう面白いに決まってるわいね。PTSDを負った帰還兵ピーターが苦しみながらも部下だった友の家族を守る姿がカッコいい。そしてミンガスですよ!これは今後のシリーズでも相棒いや相犬となるのかな?楽しみです。2018/11/15
あさうみ
50
多くの読み友さんに好評で手に取り大正解!重度のPTSDで閉所恐怖症の元軍人ピーターが、自殺した部下の謎から思わぬ陰謀を突き止める。この本の長所は魅力的なキャラ達!タッグを組むルイス(こいつがラスボスやと思った、笑)!なんといっても臭かわいい犬のミンガス!この犬に免じて、どうしてこれにしたと説教したい題名も許す!いや、「帰郷戦線ー迷走ー」でも続編出して下さい、お願いします!2019/04/17
ざるこ
49
戦地から帰還したもののPTSDに悩まされるピーター。かつての部下ジミーが自殺し、その家族の力になるべく家を訪ねるとポーチの下から大金と爆薬が見つかる。その出処とジミーの死の真相を探るピーター。並行して語られる黒いジャンパーの男の不審な行動…。帰還兵の現状というシリアスな問題を前面に出しながら魅力ある登場人物とストーリーでまったく退屈しないまま一気に読める。現実の帰還兵たちの苦悩はもっともっと深いだろう。「歩く悪臭弾」臭い猛犬ミンガスと悪役なのに信義に厚いルイスのキャラが最高です。続編出たら絶対読みます!2019/05/23
くたくた
48
タイトルと表紙から、退役帰還兵がぼろいアメ車を駆ってガタピシと合衆国を暴走横断!て話だと思い込んでた(笑)。むしろ、PTSDを煩う退役軍人の内省の書って感じです。面白い。そしてミンガスが楽しい。犬は正義、に一票。ダイナとどうにかなるんだろうと思ってたら、まさかの伏兵ルイスですか!そして、ルイスの正体はまだ知れず。最初から丁寧に書いていたミッデンは仲間に転じ、ジョシーはミッデンとピーターのどっちを選ぶんだ?と、まだまだ、続刊の刊行を待つしか無い。それにしてもこのタイトル(ToT)2019/02/27