出版社内容情報
町では凄惨な殺人事件が頻発。そしてすべての根源となる存在との対決の時が迫っていた
カーステン・ストラウド[ストラウド カーステン]
山中 朝晶[ヤマナカ トモアキ]
内容説明
不可解な事件の続出に翻弄され続けるニック。だがやがて、事件の関係者たちの間に存在する奇妙な共通点が浮上してきた。彼らはみな、頭のなかに響く奇怪な声を聴いているというのだ。はたしてそれは何なのか?いっぽう州外に逃亡していたコーカーが町に舞い戻り、組織を我がものにしようとする悪党どもも動き始めた。いったいナイスヴィルの町はどうなってしまうのか?人智を超越した怪異が、ついに大団円を迎える!
著者等紹介
ストラウド,カーステン[ストラウド,カーステン] [Stroud,Carsten]
1946年カナダ生まれ。1983年にカナダのパトロール警官を描いたノンフィクションThe Blue Wallでデビューし、次いで1987年にニューヨーク市警殺人課を描いたClose Pursuitがベストセラーとなって注目を浴びた。その後1990年の『狙撃警官キーオウ』でフィクションに進出。同作でカナダ推理作家協会のアーサー・エリス賞処女長篇賞を受賞している。五大湖に面したサンダービーチ在住
山中朝晶[ヤマナカトモアキ]
1970年北海道生、東京外国語大学外国語学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nuit@積読消化中
62
悪霊退散!悪党退治!あれ、この人も法的には悪党だよな、、、は、もはやどうでもいいんです!まんまと狙撃手コーカーが最後はカッコ良く見えてしまうという罠。あんな派手なブーツ履くからバレるんだよ!と思ってたダンジガーも最後にはカッコいいじゃないか!この手のお話はどうしても真面目で優秀な主人公(ここではニック)よりも、他のキャラに感情移入してしまうことが多い。ホラーとしては少しだけ物足りなさが残るけど、作品としては飽きずに面白かったです。ドラマ化のお話はないものだろうか?CBS辺りでどうでしょう?期待してます!2016/06/18
HANA
61
シリーズ最終巻。いよいよ真の敵との決着…のはずがどうも尻すぼみ。呆気ないというか何が起きたのかわからないというか…。一方相変わらず本筋と絡んでいない所で、悪役コーカー大暴れ。殺し屋に狙われたり、因縁の相手との決着とか、こちらは完全に目が離せない状態。一方本筋に絡むその相棒のダンジガーも大活躍で、完全に主人公一行を喰ってしまっていたし。無理にホラーにするよりコーカー&ダンジガーを主人公にしたピカレスクロマンにした方が良かったんじゃ。ともあれ悪役を書く筆遣いは凄いので、著者の警察小説も読んでみたいものです。2019/10/24
siva
26
終わった。ナイスヴィルの面白さはホラーの側面よりも、キャラクター!登場人物がみんな生き生きとして、悪人も複雑な魅力を醸し出している。序盤はクライムサスペンスとして十分面白いプロットだったし。コーカー、ダンジガー、そしてレモンもお気に入りの人物で、また違うストーリーを読みたいくらい。2016/07/28
さといも
18
読み終えました。充実感でいっぱいです。この作品の1番の魅力は登場人物(悪人)が魅力的でイキイキしてるとこ!コーカーとダンジガーのスピンオフって出ないですかね? ジェットコースターみたいな読書を楽しみました。 ラスト〜!あんなに派手に色んな事があったのにラストは静かに終わってしまった。それも物足りないような気がしましたが、きっと作者さんが読者側が読み終えてからもテンションが上がっていては仕事に、眠りにさし障ると思っての優しさって思って、とても満足しました。あー楽しかった。2019/01/26
chiseiok
17
これだけの長丁場を読ませる語りの上手さは天下一品ですが、娯楽小説としては、なんかこうケレン味が足りなくない?ラストバトル!とかハルマゲドン!的なアゲアゲ演出が欲しかったなー。明らかな善玉の主人公は生真面目すぎてつまんないし、明らかな悪玉のラスボスはしょぼすぎてがっかりだし。…と文句言ってみたりしてますが、助演陣はとにかく魅力的!コーカーとダンジガー(ぶっちゃけこっちが主人公でしょw)が最後までカッコ良かったし、メイヴィスもバルベッタもイカしてた。でも最終巻での最優秀助演賞はブルーベル。最高でした(笑)。2016/09/19