出版社内容情報
事件を追う元FBI教官は、殺人鬼レクターに教えをこい……サイコ・サスペンスの名作
内容説明
満月の夜に連続して起きた一家惨殺事件。遺体に噛み痕を残す犯人“歯の妖精”―次の満月にまた凶行が?元FBI捜査官のグレアムは犯人像の手がかりを得ようと、犯罪者病院に収容されている殺人鬼にして精神科医レクター博士に助言を求める。悪には悪をもって…。が、グレアムが博士の収容先を訪ねたことで、“歯の妖精”が刺激され―醜く、そして美しく、超人的狂気が混沌とする究極のサイコ・ワールド。
著者等紹介
ハリス,トマス[ハリス,トマス] [Harris,Thomas]
1940年テネシー州ジャクソン生まれ。ベイラー大学卒。AP通信の記者を経て、1975年『ブラックサンデー』で作家デビュー
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
246
ハリスの新作を読んだら、ひさしぶりにレクター博士に逢いたくなった。いつか読んだ「決定版」が本棚に眠っているはずだが、新訳が出たということで、せっかくならと手に取る。噺はすっかり忘れていたが、読んでいくと一歩さきを思い出す感覚が愉しい。映画の影響もあってか、イメージは明瞭で、どうも創作物というかんじがしない。あたかも過去の実際に起きた事件を追っているような錯覚をおぼえるのだ。この奇妙さ!リアルなんて生易しいもんじゃない。知ってるのに怖い。怖いのに見たい。こんな話を考えつく作者の頭のなかがいちばん恐ろしい。2020/06/02
まふ
105
変質殺人魔のサイコスリラーである。行きがかり上読んでいるが、好みの世界ではないので本来はパスしたい作品である。殺人魔ハンニバル・レクター逮捕に貢献したウィル・グレアムがクロフォード警部のたっての願いで新たな猟奇殺人魔逮捕のための捜査に協力する。ところが鉄格子のなかに閉じ込めているレクターの指示によりグレアム自身の一家が狙われることになる。特ダネを追いかけて勇み足を踏んでしまった新聞記者ㇻウンズが殺人魔に殺されてしまう・・・いやはや、コワ~イ話で下巻をパスしたい気持でいっぱいであるが、読むっきゃないか。2023/06/16
鱒子
84
「羊たちの沈黙」の前日譚にあたる本作。手持ちの旧訳版が見つからないので、新訳版を買ってみました。以前よりも表現が露骨になった気がします。いちばんの変化は「噛みつき魔」が「歯の妖精」になったところと、序文の掲載。新訳、めっちゃ良いじゃないか!表紙も断然こっちの方が良い。なんにせよ超絶名作。絶賛。2022/03/14
NAO
76
殺人鬼であり、高度な知能を持つ精神科医ハンニバル・レクター博士が登場するシリーズの第一作。満月の夜を狙って殺人を犯す犯人も十分に不気味だが、初めて登場したその瞬間からとんでもないほどの不気味さで異彩を放つレクター博士の存在感が半端ではない。2018/08/17
yucchi
42
【メディアミックス祭第五弾】字が大きくて読みやすい、ハヤカワさんの優しさが感じられる1冊(笑) 主人公グレアムが情緒不安定すぎて心配(´・ω・`) 結構早い段階で犯人がわかるのだが、登場時にあまりにも「コイツ犯人だな」とわかりやすい。噂のレクター博士はなんとも不気味な存在(((゚Д゚;)))2016/04/24
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