出版社内容情報
凄腕スパイのミロは、家族の事情でやむなくCIAに復帰するが……。人気シリーズ第二作
内容説明
「ツーリスト」それはCIAが世界中に秘密裏に放った凄腕のエージェント達である。元ツーリストのミロは、刑務所から釈放されると、元の職場に復帰した。しかしミロの能力は買うが、その忠誠心に疑念を抱く上層部は、苛酷なテストを用意した―彼の娘と同じ年頃の移民の少女の殺害。激しく葛藤するミロだが、課題をクリアせねば信頼は得られない。彼は苦悩の末に…。『ツーリスト―沈みゆく帝国のスパイ』の待望の続篇。
著者等紹介
スタインハウアー,オレン[スタインハウアー,オレン] [Steinhauer,Olen]
作家。1970年生まれ。ヴァージニアで育ち、その後、アメリカ各地を転々とする。最終学歴はボストンのエマーソン大学創作科修士課程修了。2009年発表の『ツーリスト』が、ベストセラーを記録。現在、ドイツとハンガリーを拠点に活動中
村上博基[ムラカミヒロキ]
1936年生、東京外国語大学ドイツ語科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiseiok
22
そー云えばこんな語り口だったなと思い出しながらのツーリスト二作目。この語り口に慣れ戻るまで前半若干かったるかったです。…が、後半キャラ立ちまくりの彼女が舞台に登場してからは、俄然物語は輝きを増し、ミロと彼女のスリリングな掛け合いを楽しみつつ、上巻ラスト迄一気読み。先行きが全く見えないまま下巻突入です。カンパニーの仕組んだマッチポンプな企みに巻き込まれ翻弄されるミロ。相変わらずのネガティブ番長ッぷりですが、家族との関係はどうなるのか。ナインドラゴンズのボッシュみたいにはなって欲しくないなー。2014/08/06
RIN
16
『ツーリスト 沈みゆく帝国のスパイ』の続編。というか、三部作の第二部。昨今いろいろやらかしちゃってるCIAのもがき具合がこのシリーズの眼目か(笑)。訳者さんがかなりのご高齢で訳文が″ザ・翻訳”とでもいいたくなるくらい、昔のスパイ小説の翻訳文みたいで、そこがこの小説の人気に火がつかない大きな理由だと思う。慣れれば、いわば様式美的な味わいもあると言えなくもないのだが、凄腕エージェントでありながらメンタルがグダグダなミロが何とも言えない魅力を醸し出す面白い小説なのに勿体ない><2015/11/20
しゃお
8
「ツーリスト 沈みゆく帝国のスパイ」の続編。ツーリストとして復帰する為のテストをこなしていくミロに示された新たな指令はミロにとって承服できかねるもの。前作を忘れかけていた事もあって序盤は若干とっつきにくいものがあったものの、ミロを翻弄するかのように事態が動いていく様子に次第にのめり込んで・・・下巻へ!2014/12/30
yokopi0316
4
シリーズ第二段、読み応えのあるシリーズになっています。スパイサスペンス本格好きな方には、オススメです。でもなんでそれ程話題にならないのですかね?翻訳が少し難があるのかも知れませんが。。。2016/10/11
etoman
4
CIAの秘密工作員「ツーリスト」であるミロを主人公にしたツーリスト・シリーズの第2作。前作はジョニー・デップ主演の同名映画の原作。前作の事件のために一旦ツーリストから外されたミロがツーリストに復帰するための試験として幾つか些細な仕事を行うところから始まる。上巻は行う仕事それぞれが断片的で繋がりが薄いし、登場人物も多いのでイマイチ乗りきれないが終盤から話しの展開がどこに向かうのか分からなくなるくらいから、俄然面白くなる。エスピオナージュ・ストーリーとしては一級品。おススメ!2014/01/09