内容説明
ヴァチカンの至宝展が開催されるメトロポリタン美術館。そのオープニング・パーティで事件は起きた。中世ヨーロッパで栄華を誇ったテンプル騎士団のマントと甲冑を身につけ、馬に乗った四人の騎士が美術館に乱入、破壊の限りを尽くしていったのだ。騎士の一人が展示物の暗号機を奪うのを目撃した女性考古学者のテスは、事件とテンプル騎士団の関係を調べ始める。だが、その裏で美術館の襲撃者が次々と殺されていった…。
著者等紹介
クーリー,レイモンド[クーリー,レイモンド][Khoury,Raymond]
1960年レバノン生まれ。ベイルートのアメリカ大学で建築学を学ぶ。大学卒業の数週間後、レバノン戦争が勃発したため国外脱出し、ロンドンで建築関係の仕事に就いた後、フランスのビジネス・スクールでMBA(経営学修士号)を取得した。その後、ロンドンの投資銀行で働くが三年で退職、映画産業に投資している銀行家と知り合ったことから脚本家としての道に進み、テレビや映画のプロデュースにも携わる。『テンプル騎士団の古文書』は彼のデビュー作だが、1996年に完成していた映画の脚本をエージェントの勧めで小説に書き直したもので、2005年に出版して大きな話題を巻き起こし、アメリカのNBCテレビでミニシリーズ化される
澁谷正子[シブヤマサコ]
1957年生、早稲田大学第一文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cozicozy
38
【図書館】テンプル騎士団というところに惹かれて借りました。でも、テンプル騎士団、十字軍の歴史は、ほとんど知りません。時代的には、とても興味ある時代。子どもの頃より、日本史よりも世界史に興味が大きいです。映画で描かれるコスチューム時代物の作品は、とても気になります。こちらの作品は、テンプル騎士団の残したモノを現代で起きた事件と大きく関わりがあり、犯人を追い、またこのテンプル騎士団の残したものを追って行く物語。過去を描く部分は、読んでいると頭のなかに勝手に大いなる想像の世界が広がっています。宗教に関しての知識2014/04/02
absinthe
30
シグマフォース、インディジョーンズみたいな話を期待したが、出だしは半分それに近い展開だった。過去の話題が謎となり、現代でをの謎を解くらしい。アクションは控えめで、落ち着いたトーンだが。
RIN
11
『ダビンチコード』系が好きな人には面白いと思う。とはいえ、この手の「キリスト教の秘められた謎が現代に災いを引き起こす」話はおなか一杯な人もいるかも。著者は脚本家出身らしく、これも元々映画の原案として書かれたものらしい(『ダビンチ~』より前に!)。描写が映像的で、人物造形も内面より外見重視というのが残念ではあるけれど、風景や行動等の描写はそれこそ映画を見ているよう。レバノン人作家で宗教には思い入れがありそうだが、そこはさらっと流していて、軽い気分転換にはよさそう。上巻だけでよさそうだが下巻はどう展開?2012/04/13
對馬 正晃
9
出だしがド派手だったせいか、中盤辺りはちょっとダレてしまいました。終盤で少し盛り返してきた感じなので、下巻に期待します☆2014/04/13
shoko
9
面白いのにもったいない感がずっと付きまとう。主人公テスとライリーの人物像も、暗号を追う姿も、どことなく浅い。テスが地下に迷い込んだ場面も、もっと迫力満点に描いて欲しかった。これが映像化したものならまた違った感想を言えただろうな。似たような作品を書くからと言ってダン・ブラウンと比較してはいけないのかもしれないが、『ダ・ヴィンチ・コード』等とは著者の筆力が圧倒的に違っていた。信憑性の有無は別として、テンプル騎士団の歴史を説明する箇所は分かり易い。あっさり軽くキリスト関連歴史絡み小説を読むならおすすめかも。2011/06/07