内容説明
イオニア海沿岸での功績が認められて、オーブリーは新たな任務を与えられた。紅海へと赴き、インド洋への拠点を設けようと画策するフランスの動きを封じよ、というのだ。それには、マルタ島の基地から地中海を東進し、上陸後はスエズの地峡を渡り、さらに熱風吹きつける紅海を南下しなければならない。サープライズ号から選りすぐった乗組員とともに輸送船に乗船したオーブリー一行。彼らの行く手に待ち受けていたのは。
著者等紹介
オブライアン，パトリック［オブライアン，パトリック］［Ｏ’Ｂｒｉａｎ，Ｐａｔｒｉｃｋ］
本名パトリック・ラス。１９１４年、イングランド生まれ。その後フランスに移り住む。３０年から作品を発表する。伝記などを執筆し、小説家、伝記作家として知られる。９５年には長年の文学への貢献が認められ、ヘイウツド・ヒル賞の初代受賞者となったほか、９７年にダブリン大学トリニティ・カレッジより名誉文学博士号を授与された。２０００年没
高津幸枝［タカツユキエ］
国際基督教大学教養学部社会科学科卒、英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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Hotspur
3
シリーズ第9作。原題は "Treason's Harbour"。前作任務の帰結は本作会話の中で間接的に示される。マルタ島で待機状態のオーブリーとマチューリンだが、そこでは英仏の諜報合戦が盛んで、珍しくマチューリンは先手を取られている。二人は新たな任務を受け、サープライズ号乗組員と共に輸送船ドラマデリー号に乗ってナイル川デルタ地帯経由で紅海方面に向かう。オーブリーの実績からすると今一つ地味な印象の任務だが、それに呼応するように、オーブリーが自身のキャリアに関して「根深い不安」（264）を吐露するのが珍しい。2022/12/25
スー
1
船の修理の為することがないジャック。そしてスティーブンはフランスの諜報員に素性がばれ監視される。そんな中紅海に行く任務を命ぜられる。2015/09/13
