ハヤカワ文庫
闇の展覧会―罠

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  • サイズ 文庫判/ページ数 391p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150410926
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ホラーが私たちを惹きつけてやまないのは、この世界が必ずしも善意と理性が勝利するわけではないと知っているからだろうか―多彩なイマジネーションを展開する、シオドア・スタージョン、リチャード・マシスン父子にレイ・ブラッドベリ。小説のみならず政治理論でも著名なラッセル・カーク。さらにジョイス・キャロル・オーツらを加えて織りあげる、異形のタペストリー。いい知れぬ恐怖と戦慄を呼び覚ます物語九篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aquamarine

72
「莫迦げた思いつき」エドワード・ゴーリー目当てで。ゴーリーらしい子供を主人公にした不条理ものです。緻密な絵はとても小さくなってしまっていて勿体ないですが、ラストのひとつ前の絵が印象的です。柴田さん訳とは少し違う、縦書きのゴーリーを堪能しました。目当てのゴーリー以外の短編も読み応えがありました。「見えざる棘」のラストや「王国の子ら」のような典型的ホラーも心に残りましたが、意外と一番ドキドキしてずっと忘れそうにないのは、主人公とともに大事を成し遂げた気になっていたところへ一気に落とされた「精神一到」かも。 2020/02/22

くさてる

14
オリジナルホラーアンソロジー。初版当時に読んでいるはずだけど、ほとんど覚えていなかった……と思いきや、これははっきり思い出したのは、T・E・D・クライン「王国の子ら」。生々しい厭さが充満している怖さだった。あと、ご贔屓のジョイス・キャロル・オーツ「ビンゴ・マスター」はなんともいえない後味の悪さと不気味さで、まさにホラー。わたしも主人公と同様にラストで同じ言葉を繰り返しました。良かったです。2020/10/14

ykshzk(虎猫図案房)

6
原題は”Dark Forces”。個人的には、どうだ!怖いだろう?というこの表紙ではなくて、もっとあっけらかんとしたデザインの方が怖さが引き立つのになと感じた。収録の9編中、ゴーリーとブラッドベリ以外の作家は初読だったが、ブラッドベリの「見えざる棘」が、やはり印象的。ただ恐怖を押し付けて来るのでなく、途中でその手を和らげながら、でも最終的には背筋がぞっとする。ゴーリーの絵にもやはり引き込まれる。収録されている9編の「闇」の種類のうち、全く受け付けがたいものもあり、自分の好みの闇を見つける基準になったかも。2018/01/19

Smith, Ordinary. Person.

4
 優秀な出版エージェントであり、かつ怪奇幻想小説の熱心なファンであったカービー・マッコーリーが、一九八〇年に編纂したオリジナルのアンソロジー集『闇の展覧会(DARK FORCES)』。本書はそれを邦訳した時に三分冊にしたシリーズの二冊目で、『人間以上』のスタージョンや『火星年代記』のブラッドベリ、はては『うろんな客』のゴーリーなど、新旧やジャンルを問わず9篇の作品が収録されている。以下、コメントにネタバレ無しの各話感想。2022/02/26

飛鳥なつめ

3
ゴーリーの「莫迦げた思いつき」が本当に良かった…‼︎ゴーリーって文章だけとかあり得るのかな?とは思ってたけど、やっぱり挿絵つきですよねー‼︎少年を襲う闇が恐ろしく、しかしコミカルにも描かれていて最高。他はマシスン親子の「精神一到……」、表題作でもあるウイルソンの「罠」が良かった。2014/01/25

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