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ハヤカワ文庫
マラソン・マン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 422p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150410858
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

コロンビア大学に通い歴史学を専攻するリーヴィの当面の夢は、かつてアカ狩りで破滅させられた歴史学者の父親の汚名をそそぐことと、マラソン・ランナーとして一流になることの二つ。だが、ただ一人の肉親である兄を頼りとして過ごす平和な日常は、公園で暴漢に襲われた日を境に別の顔を見せはじめる。果たして彼は見知らぬ追手から逃げ切れるのか?一級のサスペンスであるとともに最高の小説でもあると評価の高い傑作。

著者等紹介

ゴールドマン,ウィリアム[ゴールドマン,ウィリアム][Goldman,William]
1931年、シカゴ生まれ。大学卒業後の兵役を経て、雑誌編集者や教師として働きながら小説を書きはじめる。脚本家としても著名で、1969年の『明日に向かって撃て!』と1976年の『大統領の陰謀』で二度アカデミー賞脚本賞を受賞。代表作である『プリンセス・ブライド』『マラソン・マン』『マジック』では映画化にあたり自ら脚本もてがけた。1987年の『ブラザーズ』(以上早川書房刊)以後、小説執筆からは遠ざかっているが、現在でもスティーヴン・キング作品の映画化には欠かせない脚本家として活躍している

沢川進[サワカワススム]
1928年生、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

169
歴史学の学生でランナー志望。そんな主人公が知らない間にナチ戦犯の財宝事件に…。巻き込まれサスペンスだが典型的ではない。随所にユーモアと謎がちりばめられ、ダレたシーンと緊迫感あるシーンが交互に現れ巧みに緩急を使い分ける。ランナーの長所を生かした場面でついつい主人公を応援してしまっている。とにかく先が読みたくてとうとうイッキ読み。著者は『明日に向かって撃て』の脚本家でもある映画畑。俳優や女優名や映画からの引用が頻出する。そうと気づかないところにも伏線があって回収される感覚もまた楽しい。2022/01/04

goro@80.7

53
最近、冷たい飲み物を飲むと右の奥歯が沁みるので、これはまた歯医者さんに行かないとヤバいかなと思ってますが、こんな拷問受けたら俺なら10秒と持たずに喋っちゃうな。ベープとシラの話がどこで交わるのかと思ってたら、これはやられたわ。小説だからこそ出来る嬉しい驚きだった。そして哀しい。マラソン・マンはその後理解されるのだろうか…。2018/09/03

sakadonohito

18
マラソンが趣味の学生が主人公のハリウッド映画的展開を見せる話。最初ナチの話がどう絡んでくるのだろうと思いながら読んでた。途中から大変な事になるし最後はワーオだった。最初は少し退屈、中盤から面白くなってくる印象。2022/07/24

けいちゃっぷ

8
実に読みやすい。 前半は歴史学を専攻しマラソンランナーとして走ることを夢見ている主人公リーヴィと、殺し屋らしきシラという男が交互に描かれる。 こういう場合はどこかで二人は交錯するのだなと思いつつ読むと・・・。 ナチ残党ものですが、この残党が実に気色悪くていいですね。 リーヴィがマラソンの英雄であるアベベとヌルミを(想像上で)伴走して逃げる所は格別の味わい。 422ページ 2012/08/22

yos

5
恐怖の演出方法が見事だ。 一見無関係な出来事が並列に語られていき、やがて避けようのない悲劇へとつながっていく。 大学生のリーヴィはやや夢想家のきらいはあるが、暴力とは無縁の向学心に燃える純情ないい子だ。ところが、兄が何者かに殺された前後から、大きな政治的陰謀に巻き込まれる。 襲撃、拉致、監禁、拷問。 リーヴィは勇敢に対処しようとするが、それは非常に難しい。行間から痛みがにじみ出てくるような拷問シーンは圧巻である。 そして反撃。 払った代償はあまりに大きいが、立ち去る姿はむしろさっぱりとしていて気持ちいい。2008/11/02

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