ハヤカワ文庫
幻想と怪奇―宇宙怪獣現わる

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150410797
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ひとくちに恐怖といっても、その対象はさまざまである。超常現象への恐怖、殺人者への恐怖、死や病気への恐怖、未知の生物への恐怖、そして人の心への恐怖―実在しないはずの子供が恐怖をもたらす「ハリー」、不定型の怪物が襲いかかる「それ」、サイコ・スリラーの元祖的傑作「ルーシーがいるから」、さらにはホラー映画ネタ満載で爆笑させつつも恐ろしい表題作など、ホラー短篇の名作が勢揃いの11篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まえすとろ

27
1976年に刊行されたハヤカワ文庫NV「『幻想と怪奇2』を2005年の再販に伴い、改題、刊行された1650年代を代表するホラー短編小説のアンソロジー集。アメリカのスリラーファンタジーの大家、シオドア・スタージョン、リチャード・マシスン、を始めイギリスの女流ホラー作家ローズマリー・ティンバリー、といった面々による怪談、奇談、ダークファンタジーSFと趣向を凝らした編集がなされている。作品は優に及ばず対訳が40年前の作品群故に文体やテンポに「古さ」は拒めないので、そこは「古典」と割り切って読もう。 2015/01/21

くさてる

22
再読。1950年代中心の英米作家によるホラーアンソロジー。この巻は全三巻のうちでもいちばん好き。「なんでも箱」(ゼナ・ヘンダースン)「ルーシーがいるから」(ロバート・ブロック)「トランク詰めの女」(レイ・ブラッドベリ)「かたつむり」(パトリシア・ハイスミス)と名作揃いなのだけど、個人的に、幽霊譚として、その残酷さ、美しさ、せつなさ、怖さ、どれをとっても溜息が出るような出来である「ハリー」(ローズマリー・ティンパリ―)が収録されているから。幽霊話が好きな人には、この一作だけでもお勧めです。2015/09/25

bookkeeper

12
★★★★☆ 「こおろぎ」旅先で出会った男は、こおろぎの鳴き声の意味を解読したという。ちょっとアレな人かと思っていたら…。 「かたつむり」学者が南海の孤島で巨大なかたつむりの新種を発見するが、ボートを流されて孤立してしまう。軟体と強固な殻を持った奴らは予想外のおぞましい強敵だった。 「ルーシーがいるから」ラストで親切な親友ルーシーの正体に戦慄する。 P.ハイスミス、R.ブロック、R.ブラッドベリなど超豪華な作家陣による恐怖と幻想の幕の内弁当。サイコ・怪物・幽霊など様々な味わいを楽しめますよー。2018/07/09

siva

11
アンソロジーのためいくつか読んだことのある作品あり。古い小説ばかりなので、文体に少し違和感のあるものもあるが、さすがに面白い。「こおろぎ」はフレドリック・ブラウンだったかなあ、蟻が世界を支配しているという小説を思い出した。「その名は悪魔」ラスト一文でタイトルの本当の意味がわかりしゃれて?ます。2014/07/16

KAZOO

10
このシリーズのポオ蒐集家に続いての2作目です。確かに水準以上のものがあって楽しめます。「それ」はキングのITのヒントになったかもしれないし、埃まみれのゼブラは星新一が「おーい、でてこい」の種本としたのでは中と思われるような感じがしました。そのほかの作品も結構楽しめ、この中のブラッドベリ推理小説の趣でした。2013/09/13

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