ハヤカワ文庫
幻想と怪奇―ポオ蒐集家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150410773
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

幽霊や怪物は、人間の頭の中に潜むと怖い。具体的な描写を超えた恐怖を読者に想像させるのが、怪談やホラー小説の真髄だ。それには余分な描写を削ぎ落とした、短篇という形式が最適だ―親子三代にわたるコレクターの執念が、ついには正気の世界ばかりか人知をも超越してしまう、ロバート・ブロックの表題作をはじめ、ブラッドベリ、P.K.ディック、ハイスミスらの秀作14篇を収録した伝説のアンソロジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yu。

30
こ、これはおもしろい!! どの作品も彼らに待ち受けるは“闇”という、幻想怪奇小説としてかなりのクオリティを誇る上にそれを後押しするパンチの効いたオチの苦味や破壊力ときたらもう… それもそのはずレジェンド作家さんらによって生み出された珠玉の14編から成るダークネスホラーワールドなのだから…「すっぽん」「アムンゼンの天幕」「夢売ります」「二年目の蜜月」「あたしを信じて」「エレベーターの人影」「水槽」… 今回、お気に入りがありすぎる。。。残り2集も探さないと。2015/09/21

くさてる

22
再読。1950年代中心の英米作家によるホラーアンソロジー。子供たちの空想が産んだ恐怖を描いた「淋しい場所」(オーガスト・ダーレス)、孤独な子供の心が踏みにじられた結果の怖さ「すっぽん」(パトリシア・ハイスミス)、見えない友人によって導かれた恐ろしい結末「あたしを信じて」(デイヴィス・グラップ)など、子供が登場する話が優れているような気がするのは偶然だろうか。玉揃いのアンソロジーです。2015/09/25

bookkeeper

13
★★★★☆ 「アムンゼンの天幕」極点到達を競っていた第三の探検隊が遭遇した恐怖。テントの布一枚隔てたところに何かいる。触れてはいけない、見てはいけない禁忌モノの傑作。好奇心に抗えるか…? 「夢売ります」夢を見させてくれる商売。代償は高いけどどうしようかなーと悩みながら暮らす男。SAOのナーヴギアや魍魎の匣など、「現実と区別が付かない虚構」には惹かれてしまう。短編ならではの捻りが効いている。 時の経過で埋もれてしまうには惜しいアンソロジーシリーズの1冊目。作家陣も超豪華!古本屋で見つけたら是非。2018/07/08

KAZOO

12
三冊のシリーズですが他の本に埋もれたままで整理したら出てきたので読んでみました。読み応えがある本でした。短編集なのですが、本当に短篇のほうが後の余韻というのか怖さがじわじわ来るというのか楽しませてもらいました。阿刀田さんの短篇にも通じますが、ここまで毒がないような感じがします。レイ・ブラッドベリもありました。好きな1篇です。2013/09/10

けいちゃっぷ

10
既読ながら「植民地」が一番面白く読めましたが、この中に入れるかね。これだけが浮いてて不憫で仕方がない。ディックだってもっと幻想味豊かな短篇はいくらでもあるのに。マイ・ベターは別格のディックを除けば「アムンゼンの天幕」「夢売ります」「二年目の蜜月」「無料の土」あたりかな。やはりSF風味が好みのようで。357ページ2010/03/22

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