内容説明
ここではないどこかをめざして、アデルとアンの母娘を乗せた白いリンカーン・コンチネンタルが走る。故郷ウィスコンシンを捨て、カリフォルニアへ旅立った二人に確たるあてなどない。ただアンをハリウッドの子役スターにして、すてきな生活を手に入れるという夢だけを胸に抱いて走りつづけるのだ。どこまでも夢見ることをあきらめない母と彼女を醒めた目で見つめる娘がたどる、反発と和解の旅を描くロードノヴェルの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワコ
0
十数年前に単行本で読んだけれど、今でも文庫を取り出しては部分的に読み返したりしてます。夢見がちな母親を愛しつつも恥じる、ヒリヒリとした感情が響きます。28歳でこれだけのものを、と思う反面、感受性の強い若いときだからこそ書けた作品なのかもしれません。
