内容説明
アメリカで育ったアレクサンドルはアレックスと呼ばれ、ソ連の研究家になった。一方、ジミトリーはKGBに入り、次第に頭角を現わしていく。しかしパリでめぐりあった二人は、同じ女性を愛したためにお互い激しい増悪に身を焼くことになった。アレックスはCIAに加わり、丁々発止の諜報戦の中で弟との死闘を繰り広げる。そして波瀾万丈の物語は驚愕のクライマックスへ…。巨匠バー=ゾウハーの集大成というべき雄篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西村章
2
バー=ゾウハーの作品って、意表を突くどんでん返しが何回も続き、最後の数ページに最大のちゃぶ台返しがやってきて読者をビックリさせて終わる、という印象が強いけど、この作品もその王道で、読んでいる間はある意味、何も考えずに愉しむことができた。スターリン時代からゴルバチョフのソ連崩壊に至るまでの史実を巧みに大河ストーリーに溶け込ませる手腕もさすが。ただ、肝心の兄弟の愛憎劇については、ちょっと大映ドラマっぽいケレンも感じた。いや、面白かったから別に文句はないんだけどね。2016/05/31
peco
1
切ない。
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- 洋書
- NOIR