内容説明
ひさしぶりに帰郷した伯爵ジョン・ロセンデールは、ヴァンゴッホ初期の《ひまわり》を探そうとしていた。四年前、この名画は母が売却する直前に盗まれてしまった。その犯人であると疑われたジョンは、海を放浪する旅へと逃げだしたのだ。だが母亡きあと、障害をもつ下の妹の面倒をみるために、行方不明の絵を見つけださねばならない。そう決心したジョンは何者かに命を狙われる羽目に。日本冒険小説協会大賞受賞の傑作。
感想・レビュー
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absinthe
156
海洋冒険+恋愛小説。家督相続遺産相続に嫌気の差し、海に逃げ出した伯爵が主人公。主人公は一流のヨットマンでもあった。舞台のほとんどは海の上。家宝でもあったゴッホ『ひまわり』の盗人と汚名を着せられ、命まで狙われ船も壊される。踏んだり蹴ったりの主人公が、可哀そうでもあるのだがとにかく海に強いので、最後はそれを利用して悪人とな闘いを有利に進めるのだった。海上生活の描写が細かく潮の香りが漂う作品。人物の顔に私が犯人ですと書いてあるので、ミステリとしては難あり。2022/02/21
けいちゃっぷ
4
母が病気で会いたがっているということで、4年ぶりに外洋から帰国の途についた主人公。 だが母は亡くなり、双子の妹の敵愾心丸出しの言葉を背に海に帰ろうと思ったが、4年前に行方不明になった名画をめぐる争いに巻き込まれてしまう。 愛する女性のために健気に立ち向かう主人公に喝采(まではいかんか)。 外洋を走るヨットの描写も多く面白く読みましたが、登場すると同時に「こいつが怪しいな」と思ってしまった奴がやはり・・・という残念な展開(日本語がおかしくてすみません(^Q^))。 ここんとこ残念が多いな。 517ページ 2012/03/18
goro@the_booby
0
世界を旅して暮らしたいって思うよなぁ~。2012/08/10
H.Sato
0
このミス1992年版海外編第7位。 でかした仕事の海洋冒険小説。 例によって、ワタシに犯人あてなどできるはずもなく(笑)、物語として楽しく読ませてもらいました。 A2023/08/07
隼三四郎
0
A2020/01/24