内容説明
英仏間に和平の気運が漂う1801年7月、コペンハーゲンの海戦で受けた艦隊の傷も癒えぬ時、艦隊司令官ボライソーは新たな任務を告げられた。和平交渉を有利に導くためフランスが軍事的圧力として艦船を集結し始め、さらに英本土侵攻を画策している。それを阻止するため、ビスケー湾に赴き、そこで続々と建造されている侵攻用艦船を撃破せよというのだ。祖国の命運を担い、ボライソーは出帆するが…。大河海洋ロマン第14巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
11
1801年、リチャード・ボライソー赤色艦隊少将45歳 旗艦・戦列艦ベンボウ号(74)。対仏強硬路線が軟化した英国の政界の元で、和平に流れていくような欧州の流れに不安を抱いた海軍本部の老ビーチャム提督がボライソーに与えた任務とは何だったのか。かつてボライソーに祟ったフリゲート艦ファラロープ号の影が、今回何をもたらすのか。──ところで、ボク的には新しい「女」について不信感があるんですが、他の人はどうなんだろうな。2012/07/25
カラヤ3
1
ボライソーの元で候補生だったニール艦長もついに戦傷死。赤十字もなく、「人権なにそれおいしいの」の時代であってみれば捕虜の待遇もあのようになって当たり前かもしれない。エミス艦長戦死についての感想がききたかった。2018/06/13