ハヤカワ文庫<br> モヒカン族の最後〈上〉

ハヤカワ文庫
モヒカン族の最後〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150406844
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

18世紀半ば、独立前のアメリカ。イギリスとフランスは、インディアンをそれぞれ味方につけ、植民地戦争を繰りひろげていた。この戦乱の中、父親が司令官をつとめるイギリス軍の砦へ向け、二人の姉妹は友人の少佐らと出発した。その途上、敵インディアン、マグワの罠にかかった彼らは、白人の猟師ホークアイ、モヒカン族の若き酋長アンカスとその父親チンガチグックに救われるが…。アメリカ文学史上に輝く名作。全訳版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yoko

15
古典作品なので少しの堅苦しさはあるが、それをしのぐ緊迫感と時代の流れの勢いを感じる。先住の部族らがそれぞれの思惑やあるいは強いられて、フランス勢、イギリス勢に分かれて戦わざるをえなかったこの時失われたもの多さに思いを馳せてしまう。その先住民たちが拙い英語で話す様子が、少し読みづらさを増しはするが、その思いを、主義を語る様子はかえって文明に侵食されていない純粋さを強く伝える。上巻の最後は血みどろシーン。映画でも目を覆った記憶があります。2016/09/10

しろうさぎ

9
この小説で初めて「インディアン・フレンチ戦争」について知った。英仏の植民地覇権争いに、それぞれの陣営に肩入れする先住民の部族対立。追い立てられる先住民の欧米人への恨み。欧米人には野蛮としかいいようのない先住民の慣習(頭皮剥ぎが強烈)。さまざまなファクターが複雑に絡み合う骨太な冒険活劇だ。雄大な自然の描写も素晴らしい。もう少し歴史や地理、先住民文化などの知識があれば、より明確にイメージできるのにと自分の浅学が情けない。下巻に続く。2021/08/02

鐵太郎

6
このお話でいう 「族」 とは、大きな意味での 「種族・民族」 ではなく、一家、一族といった意味のようですね。ここではモヒカン族とは大きなデラウェア族の支族という扱いだし、デラウェア族の大酋長はモヒカンのアンカスが未来の自分たちの大酋長になりうる素材であると期待し、彼を祝福します。ここでモヒカン族は断絶するのですが、いずれモヒカンの名を名乗る一族が現れるのかもしれない。 2011/08/11

okadaisuk8

5
自然と文明、自由と規律という米文学の大テーマに取り組んだ極めて重要な古典であると同時に、最上級のサスペンス・娯楽小説でもある……と言っておきながらなんですが、10年前にも一度読んだことがあるような無いような、最後まで自信が持てませんでした(笑)。先住民の描き方は、やたら高貴な存在として取り上げたり、一方で残忍さを強調したりと極端な気はするが、彼らを追い出した白人への皮肉も盛り込まれている。 2016/08/19

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