内容説明
連合軍の作戦を成功させるため、最前線で秘密任務を遂行する英国海軍特殊作戦部。ここに二人の男が、志願してやってきた。輸送船団の護衛という悲惨な世界に見切りをつけ、敵軍を攻撃できる任務を選んだカナダ海軍予備役大尉フレイザー。死と隣り合わせの地雷処理部隊から転属した、英国海軍予備役大尉アランビー。それぞれの思いを胸に秘め、特殊部隊員となった彼らを持つ運命とは?シチリア島上陸作戦からノルマンディ上陸作戦まで―第二次大戦史に残る一連の大作戦を背景に、男たちの闘いと友情と愛を描き上げる。迫力と感動の戦争小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くたくた
43
カナダ人の予備役大尉で航海長のフレイザー、警察官から海軍入りして小型艇に乗り組みたかったアイブス、掃海艇乗務から機雷除去のエキスパートになって、聖ジョージ勲章まで受けたアランビー。志願の動機は生き甲斐、やりがい、はたまた生存戦略。3人の男達が集ったのはオールダンショー少将麾下の特殊部隊『ブロザローの海軍』。ハスキー作戦の前哨戦から始まり、Dーdayを経て終戦までを闘い抜く。戦争が日常の男達の群像。どこか薄幸そうだったアランビーは恋人を喪いついに報われず。酷薄な陸軍士官の描写にリーマンの海軍びいきがちょっと2020/08/28
鐵太郎
14
第二次大戦中のイギリス。英国海軍の特殊部隊、将兵の中の志願者たちによって構成される部隊。そこを志願した三人、船団護衛任務の駆逐艦の航海長だったカナダ海軍予備役のキース・フレイザー大尉、警察官上がりの一等水兵マーク・アイブズ、爆弾処理のエキスパートである英国海軍予備役のリチャード・アランビー大尉。これは大戦を戦い抜いた彼ら三人の物語。そして戦い抜いたあとに彼らはどうなったのか。リーマン節、見事です。2019/02/25
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