感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
63
誰も働かずに暮らしてはいるが、屋敷は借金の抵当に入っており、すでにあけわたさなくてはならない状態に陥っているローマの中流階級の衰退を描いた作品。ブルジョア階級の没落がテーマの作品を幾つかを読んだが、自分で働くことなく暮らしている人間はこんなにも自分たちの財産がなくなるということに無関心でいられるのかと、毎回驚かれる。働かないで暮らしてこれたことが当たり前すぎて、衣食住に事欠くということが実感としてわからないのだろうか。どうにかしなければという焦燥感はあっても動くよりは倦怠感の方が勝ってしまうものなのか。2024/11/01
-
- 和書
- 幕末 文春時代コミックス