感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koo
9
リーガルものの傑作という評判の大衆作家ウォーレス69年発表のベストセラー。30年間発禁だった小説「七分間」が遂にアメリカで出版された。直後にカルフォルニアで書店主が猥褻本販売の罪で逮捕、更には婦女暴行で逮捕された若者が犯行は「七分間」に刺激されたと自供。主人公は野心的な弁護士バレット。上巻は証拠集めとバレットのプライベートストーリー中心で検閲、猥褻本の歴史も詳細に描かれていますが、アーサーヘイリー同様情報過多ですね。ここまで450ページでちょっと冗長でしたが、下巻の裁判に期待が高まります。2025/06/12
Hiroshi Takeshita
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この人どこかで聞き覚えがあるなぁと思ったら、先日読んだイエスの古文書の人だった。かなり古い作品だが、全力で書かれていて、一向に古さを感じさせない。法廷ものとしてもスリル満点だし、検閲や性と芸術の扱いに関する考証も優れたものがある。そして何よりも、知性溢れた作風が良い。2018/07/10