感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
elf51@禅-NEKOMETAL
5
海外ではミステリベストに入る作品だが,日本では忘れられたようになっている。サイコミステリの原点で,こういう殺人者を書いた本がなかったというところに価値がある。その後に書かれる本,特に最近の若者向け?の本はやたらこういうのが出てくるわけだから。 殺人者の動きと心理が細かく書き込まれ,追う警部は,政治がらみの抗争もあって非公式に探ることとなる。病気の妻,美術館の老管理人,殺害者の未亡人,事故で寝たきりの登山家,会社を辞めたい記者と周りの人物は惹かれる。長いが彼らが捜査に協力していくところから面白くなってきた。2020/09/27
Ai
4
下巻にまとめて記。2022/11/17
guriko
3
著者初読。第2部まで読んで、何を読まされているんだ?という気分になるが第3部でやっと警察小説らしくなってきてホッとする。バーバラは助かって!2024/04/02
LeeMetal
2
上下巻あり。昔、映画SE7ENを見た時に7つの大罪について書いた小説ないかな~と超古い検索エンジンで(懐い…)ひっかかったのが本書(マジ懐い…&よく覚えてた私の海馬)上巻は警察小説。犯人の内面もすごく丁寧に描かれているけれど警察の権力争いの方が主体かな。主人公より主人公の味方になる民間の協力者がすごく魅力的で、ちと長いなぁと思ったが後半の彼らの活躍が楽しくなってきて上巻走破。即下巻へ。まとめ買いしといて良かったぁ…良シリーズの予感ビンビン(о´∀`о)2016/02/25
void
2
【★★★★☆】原著'73年。非俗的で倒錯的・芸術的な側面をもつ犯人と、警察官としての天分に恵まれ豊富な経験と人脈をもつ署長ディレイニーのふたりの主人公で物語はすすむ。上巻で既に事件は複数起こるが、まだ犯人の内奥には霞がかかったままで、犯人像や凶器を探りだすディレイニーの活躍に焦点が置かれている。ちなみに彼は権力抗争など訳あって警察組織から離れ私立探偵さながら事件を追っている。博識さを感じる一方過度に堅苦しくなくすらすら読めるテキスト、個性豊かながらリアルさを失わない人物描写が魅力。2013/02/26