感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
22
輸送艦隊を護衛する駆逐艦艦長の心理描写がとても細かい様子が印象に残った。少しでも兆候を感じたら、それが霞だったとしても探りを入れて追いかけるも、護送船団から離れすぎると輸送船がやられてしまうので、そこの判断が難しい。HFDFは初めて知った。2020/10/18
鐵太郎
19
いつかは読み直さなくちゃ、と思いつつようやく見つけたので再読。WW2の護送船団を守る牧羊犬たちの戦いというと「女王陛下のユリシーズ号」が有名ですが、これはアメリカ人の駆逐艦長が37隻の大西洋横断船団を守るため4隻の護衛艦を指揮したうちの二日間の激闘を描いたもの。内心であらゆる事を心配しつつストイックに50時間ぶっ通しで艦橋に立ったクラウス艦長の描写が素敵です。サンドイッチとコーヒーが恋しくなる本でした。さすがフォレスター節。お見事。2016/01/24
ちょえ
7
第2次大戦中の船団護衛戦が一番激しかった時期の戦いを、アメリカの駆逐艦艦長の一人称で綴る。バツイチで出世にも恵まれているとはいえないが、責任感は人一倍強い艦長が、疲労と空腹にさいなまれながら、駆逐艦を縦横に操って、ドイツのUボートとひたすら戦い続ける。映画「眼下の敵」のような敵とのつばぜり合いもあるが、艦長の見栄っ張りなモノローグに苦笑してしまうこと請け合い。主人公が激戦の合間にやっと口にするコーヒーが無性においしそう(^q^)2012/09/18
gauche
6
二次大戦時、北大西洋を渡る輸送船団の護衛司令官の苦闘を描く。常に主人公クラウス中佐にスポットが当たり、余計な要素は何一つない。映像にしたら長回しの1カットで撮れてしまうかもしれない。それだけに一つ一つの戦闘の描写は濃密で読み応えがある。2013/12/04
山嵐電撃吹雪拳
5
ホーンブロワーシリーズの作者の作品だったのを、読み終わってから知った。Uボートとの長い激闘よりも、クラウス艦長の人柄の描写と、頻繁に出てくるコーヒーとサンドイッチが象徴的。コーヒーは魅力的に描かれているが、サンドイッチは食べずに時間が経って固くなったりするシーンがあったりで、今一つ。2020/09/07