感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ペトロトキシン
20
こんなにも簡単に爆弾入りのアタッシュケースが持ち込めてしまえるところに時代を感じる。大空港を舞台にしたそれぞれのプロフェッショナルな活動にワクワクする。でも、火気厳禁な場所での葉巻は止めた方が良いと思うぞ。2018/06/11
koo
7
下巻は第一部とは打って変わって密航者、爆弾魔、騒音スト先導者などとパイロット、空港長などの職員たちが交わり描かれる人間ドラマがとにかく面白いです。一見無関係に見える上巻の情報が伏線となって回収される構成は「ホテル」同様で精緻でした。クライマックスが登場人物たち同士での盛り上がりが控えめでエピローグがないのはちょっと残念ですがこれも「ホテル」同様ですね。当時の手荷物検査なし、密航が容易など時代を感じさせる航空事情も興味深く「前半退屈後半傑作」を楽しみましたが訳はどうにかして欲しかったですね。2024/08/09
シャル
6
上巻と打って変わり、様々な思惑を乗せて飛び立ったローマ行きの飛行機を軸として話が進む。前半ではくたびれ、気難しい印象だった人々が、様々な危機や困難に直面し、各々のプロフェッショナルの矜持をみせてそれらに立ち向かうのはなかなかに鮮やか。だからこそ、アタッシュケース奪還の際の展開は、逆の意味で少々ご都合主義的だったようにも思える。ともあれ、多くの人々の思惑と空港というシステムが絡み合った群像劇の古典で、全てを書ききらず、それぞれの人々の想いだけを示したラストは、その後も続く日々を連想させる穏やかな余韻を残す。2013/06/30
tai65
2
星5つ2018/08/19
こぎん
0
1979.4.2読了2013/09/04