ハヤカワ文庫<br> エデンの東〈4〉

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ハヤカワ文庫
エデンの東〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150400040
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

アダムは子供たちに教育を受けさせるため、サリーナスの町なかへと居を移した。アロンとアブラの仲はいっそう深まり、弟キャルの胸には孤独感がつのってゆく。そんなある日、キャルは母の消息に接して驚愕する。だが、その秘密を知ったが故に、やがて自分が兄を悲惨な運命に追いやろうとは夢想だにしなかった…。『怒りの葡萄』で知られるノーベル賞作家が、原罪からの人間解放を旧約聖書の物語に託して描く畢生の大作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

133
もっと話が広がっていくと思えるのに、突然退場する登場人物が多かった。【怒りの葡萄】と比べれば、あっけなく、内容が薄いところもあるように思う。しかし、夢中で読んだ。父と息子とは、なんと理解し合うのが困難なことか。そこでは、リーの優しさが光る。そして、アブラの素直さと善良さに癒される。心に悪い部分があるのは悪ではない。心に迷いが出るのは人間だからだ。他人の気持ちを想像し、理解しようとすることが大切なのだと思わせてくれた。2016/08/24

ペグ

86
忘れられない、忘れてはならない名言がびっしりつまっていて胸が締め付けられる様に熱い。リーの盟友サミュエルが逝き、悪魔に魅入られたケイトも去った。スタインベックは「怒りの葡萄」で農民の苦難と闘いを描いたが「エデンの東」では人間は如何に生き、死んでいくのか?を描いた。ティムシェル!〜汝ーすることあるべし。見事としか言いようの無い作品だ。2021/07/21

扉のこちら側

76
2016年1049冊め。【238-4/G1000】旧約聖書をなぞっているだけあって、親子や兄弟間の確執や物語の確執は予想されていた。それでもこれだけ「読ませて」くれるのはさすがスタインベック。ただもう少し、悪の象徴たり存在として描かれたキャシーの物語を読みたかった。全編を通して、賢人リーの言葉に注目。2016/12/09

キムチ

53
読み終えるか?と思う位 随処に散りばめられた金言の山。終わってみればふぅー・・人生、「善人」と言えども極楽へ行けるってもんじゃないという下世話な感想。とは言え、ラスト2頁のクライマックス、ワォー。昔❓読んだ時ティムシエルの語意?may ~「お前は罪をおさめる・・だろう」かな。更に「お前なら、出来る!やってみろ」という背中を押す意かと。登場した場面からアダム アロンは神に愛されている・・だからこそ「自分の周囲」を理想の形に設定し、自ら歩むその姿は虚構に見えて仕方なかった。キャルは人間的なものが多すぎるから2020/09/16

NAO

32
怒濤のラスト。双子の弟キャルは悪い子のように書かれているが、すべてを自分の見たいようにしか見ない兄のアロンの方が人間としては問題が多い。アロンはアダム型の人間だが、アダム以上に独善的だったため、アロンが死ぬのは仕方のないことだったのか。悩み苦しむことをしないアロンより、少々性格が悪いところがあっても悩み苦しむキャルはずっと人間的で共感が持てた。2015/08/12

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