出版社内容情報
かつて信者が集団で自殺した宗教団体「科学の絆」に潜入した探偵の新道寺。聖女の天祢の〈万象観〉による事件解決を目にするが。
【目次】
内容説明
かつて信者の集団自殺で世を震撼させた宗教団体〈科学の絆〉へ潜入した元高校生探偵の新道寺浩平は、聖女の聖天祢が〈万象観〉と呼ばれる力を使って信者の悩みにこたえる姿を目撃する。図らずも教団に雇われた新道寺だが、天祢の周囲で殺人事件が頻発する。密室やアリバイ、死体移動トリックをも〈万象観〉で解決する天祢。しかし、教団の来歴と二人の過去には哀しい秘密が…。信仰と探偵の存在を問う本格ミステリ長篇。
著者等紹介
紺野天龍[コンノテンリュウ]
第23回電撃小説大賞に応募した「ウィアドの戦術師」を改題した『ゼロの戦術師』で2018年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
25
かつての名探偵・新道寺浩平が、ある雑誌編集者の依頼で以前信者の集団自殺で世を震撼させた宗教団体〈科学の絆〉へ潜入するミステリ。「万象観」の力で信者の悩みに応える教団の聖女・聖天祢。図らずも教団に雇われた新道寺が、マイペースで口も達者な天祢に振り回される一方、周囲で頻発する殺人事件の密室やアリバイ、死体移動トリックを万象観で解決していく展開や、新道寺が再び探偵の矜持を取り戻していく姿は印象的でした。対照的な2人の関係性や伏線を一気に回収して壮大な反転劇へと繋がる熱いストーリーと結末はなかなか良かったですね。2025/10/22
geshi
17
多重解決やりたいんだろうけどクオリティが低く、帯に書かれた「言いたいことはいろいろあるが」がうかがい知れる。ライトな感覚で読める探偵の復活の物語として、良きにつけ悪きにつけ意外性が無い。『〈夏への扉〉~』は一読でトリックも証拠も分かってしまう。『氷結魔法事件』はロジックのホップ・ステップまでは良かったのに締めがあまりに脆弱。『量子~』は一つ前のやつからどうしたって犯人の特徴に目が行ってしまう。ラストでのひっくり返しも伏線なく情報一つで済ませてしまってミステリとしての味わいが足りないなぁ。2025/11/11
イシカミハサミ
17
前提として、ミステリーとして しっかり捻りもあって見事な着地をして楽しめた、 というところを明言したうえで、 どうしても舞台が「科学を信仰する宗教団体」というところに ノイズを感じずにはいられなかった作品。 そして、その設定を舞台装置として受け入れると 現代主流になっていそうな“特殊設定ミステリー”に この作品も分類されてしまう(少なくとも自分の中では) というパラドックス。 現代で本格ミステリーをやろうと思うと どうしてもギリギリのラインを攻めるしかないことは とても理解できるところではある。2025/10/23
ホシナーたかはし
13
新道寺の高校時代は、某高校生探偵の行く末のような堕ちっぷり。ドラマで演るなら新道寺は桐山漣さん2025/10/10
毎日が日曜日
11
★★★+2025/10/24
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- 和書
- 中国語ポイント55




