出版社内容情報
ドーム突端の串刺し死体の心臓が消失――2084年にサンフランシスコで起きた不可能な事件に、時の大統領が関与しているのか……!?
内容説明
病床の母に寄り添うサンフランシスコ警察のノアは、想いを寄せる看護師のニッキーの助けを借り、母との最期の時間を過ごす。そんな時、巨大建造物の突端に串刺しになった全裸死体が見つかったとノアは知る。肋骨が飛び出て、心臓が消失、さらにAI捜査システムはこれが事故だと示す。出鱈目な結論に怒るノアは真実を暴こうとするが、警察も手を出せない機密が…アガサ・クリスティー賞受賞作家が描く正義と愛の物語。
著者等紹介
小塚原旬[コヅカハラシュン]
神奈川県大和市出身。『機工審査官テオ・アルベールと永久機関の夢』で、第13回アガサ・クリスティー賞優秀賞を受賞して作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
toshi
80
2025年の長篇SFミステリー。舞台は2084年のアメリカ・サンフランシスコ。死体から心臓が消失した男性の遺体が発見されます。しかし信頼されているAIの判断は、何と事故。警察は威信を懸けて犯人を捜そうとしますが、そこに政治家達の黒い思惑が絡みます。果たして事件の真相は?SFの要素も良い効果をもたらせており、主人公達のの過去も深く描けていたと思います。ほぼ一気読みの小説でした。2025/11/15
ばんだねいっぺい
24
そうか。という着地へ運んでくれたのは、すごいなと思った。近未来の設定であっても現代と地続きの感覚があった。直截なタイトルには、きちんと意味があり、とても納得した。2025/06/01
ア・トイロッテ(マリポーサとも言う)(各短編の評価はコメントで)
13
★★★★8 物語のはじまりは島田荘司ばりの「心臓をくりぬかれた遺体が塔の屋根に突き刺さって現れる」というものである。AIによってありとあらゆる真相解明を委ねられるSF的な舞台で、警察官は捜査のための情報収集しか許されないといった状況である。主人公もまた警察官であるが、その状況に抵抗していて「この事件はおかしい!自分で調べる」と、物語冒頭の怪事件を捜査する。次第に明かされる世界の謎自体がとても面白く、この作品の世界に深みが現れていて凄かった。ネタバレのため多くは書けないが、読み応えがあり、満足感のある作品。2025/12/20
カイエ
7
SF×ミステリー=大好物。ディストピアのちょっと手前、文明崩壊もちょっと手前で、まだ今ならやり直せる瀬戸際な設定が良かった。もっと評価されるべき作品だと思うのですがあまり読まれてなさそうなのはどうしてだろう。価格設定か…?2025/09/29
ソラ
2
【読了】B 2025/07/21
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