出版社内容情報
画像生成ソフトからChatGPTまで、人間とAIの関わりは歴史的な転換点を迎えようとしている。22人のSF作家が見通す未来とは?
内容説明
画像生成AI、ChatGPTなどの対話型AI―まさにカンブリア爆発ともいえる速度と多様さで、AI技術は人類文明を劇的に変えようとしている。その進化に晒された2025年大阪万博までの顛末、チャットボットの孤独、AIカウンセラーの献身からシンギュラリティまで、22名の作家が激動の最前線で体感するAIと人類の未来。『ポストコロナのSF』『2084年のSF』に続く日本SF作家クラブ編の書き下ろしアンソロジー第3弾。
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COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
137
うん、おもしろかったぁー。650ページを超えるちょっと厚い本だけれど、AIに纏わるSF短編が22作品。2023年発行だから内容も陳腐化していない。1番おもしろかったのは巻末解説の東大教授の鳥海不二夫さん。純粋にこの人の講義が聞きたくなりました。…昨今のAIは随分優秀になりましたが、これが人に近いボディを持った時、社会が大きく変わると私は考えます。イーロンマスクのテスラロボットの価格が軽自動車ほどになるのはどれくらい先になるのだろう?介護、孤独解消ならいいが、恋愛、依存など恐ろしい未来も同時に待っている。2023/10/04
塩崎ツトム
47
竹田人造さんの作品にぶったまげたが、仏教×AIネタを三人もぶち込んでくるというのは、一体どういう因果か。シンギュラリティは悟りの境地か、それとも涅槃か(だれの?)2023/06/21
蝸牛
43
わたくし事になるが最近夫が家業について「これからは提案書やメールはChatGPTにやらせるか」と言ったのが新鮮だった。加速度を増して発展(成長か?)を続けるAIが人類に取って代わって業務を引き受けるのみならず、メンタル的にも扶けてくれるイメージが、ぱっと湧いたのだ。本書の作品のなかで、特にいいなと思った作品は、尻P、野尻抱介氏の「セルたんとクライシス」のセルたん。何を問うても適切に答え、且つコミュニケーションの取り方が抜群に上手い。ハートウォーミング。とまあこんな風に思わせる尻PのSF力が凄いんです。2023/07/13
巨峰
41
(備忘録としてこれから読みたい人)揚羽はな、荻野目悠樹、人間六度、品田遊、粕谷知世、津久井五月、福田和代(既読ありの人)野崎まどさん楽しい。長谷和司さん大阪万博の話そりゃ大変。飛浩隆さんふかーい。AIのこと知りたくて読みました。玉石混交でリード文がなければ意味のわからないものも。世界感、舞台を示すだけで枚数取られるし短編では苦しいのかも。総じて面白くてためにはなりました。鳥海不二夫さんの解説も良かったです。2025/03/08
よっち
36
人類文明を劇的に変えようとしているAI技術。22名の作家が激動の最前線で体感するAIと人類の未来を描いた書き下ろしアンソロジー第三弾。AIの進化に晒された2025年大阪万博までの顛末、チャットボットの孤独、AIカウンセラーの献身からシンギュラリティまで、さすがに22作品もあると同じテーマで書いても人によってだいぶ方向性は違う印象でしたし、好みも分かれそうな気がしましたけど、野崎まどさんは相変わらずぶっ飛んでるな…と思いつつ、長谷敏司さん、揚羽はなさん、人間六度さんあたりのお話が個人的には良かったですかね。2023/06/26