出版社内容情報
明治11年、侍から刑事に転身した三崎は、米
国から逃亡してきた凶悪犯モーガンを追う。
背後には亡父が追った殺人犯、羅刹鬼の影が。
内容説明
明治11年、女子供まで容赦なく殺害する凶悪な拳銃使いジャック・モーガンが、米国から日本へと逃亡してきたらしい。同心から横浜の刑事へと転身した三崎蓮十郎は、夫を殺害されたエレナ・マイルズと息子チャーリーの要請でモーガンの行方を探ることになる。しかしその背後には、三崎の亡き父・源兵衛が追い求めていた因縁の猟奇殺人犯、羅刹鬼の影があった。横浜の地にモーガンを追う三崎が辿り着いた、驚くべき真実とは?
著者等紹介
戸南浩平[トナミコウヘイ]
1966年静岡県焼津市生まれ。金沢美術工芸大学卒。2017年、『木足の猿』で第20回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マムみかん(*感想は風まかせ*)
29
シェリフは保安官のこと。 明治11年のジャバニーズウエスタン。 父から息子に受け継がれた、因縁の相手との対決。 早撃ちガンマンに、時代遅れの刀でどう対抗するのか。 スピーディな展開、意外な繋がり。 サクっと楽しめました☆2022/04/12
サケ太
16
新しい時代の中で、かつての仇である羅刹鬼を追い求める三崎。アメリカから逃亡してきた凶悪犯モーガン。モーガンを夫の仇として追うエレナ。三者の思惑が絡み合う異色の時代小説。状況の変遷、終幕への展開は多くの布石があったとはいえ気が付くことが出来なかった。ガンマン相手にサムライが戦う対策を講じたアクションも真実も面白い。2021/06/15
ryohey_novels
6
この時代小説がすごい!で高評価の作品だったので手に取ってみた。羅殺鬼の正体や名前の由来などは衝撃だったが、展開としてはあまり新しさを感じず。ジャックが序盤に天井裏の忍びを撃ち落とすシーンではどう彼を追い落とすのかと期待したが、結果自滅に近い形になり、あっさりしすぎ感が。また、明治初期という設定だがあまり時代を感じせるような場面を感じられなかった。幕末の思い出や事件が引き継がれるがそれだけで、その時代特有の社会や習慣などがあまり出て来ず、時代小説的面白さは感じられず少し残念。2022/04/30
辺野錠
2
アメリカから逃げてきた凶悪犯を元同心の刑事が追うというシチュエーションがユニークで良かった。刀対銃の対決も一捻りされていて引き込まれた。その裏に見え隠れする日本の殺人犯をめぐるミステリー要素もしっかりしていてまた良かったポイント。2022/07/16
外道皇帝
2
この作者 仕込み杖好きだねえ。2021/09/10