出版社内容情報
信長死した本能寺の変――業火は蘭丸をなめつくし……半身は美少年、半身は焼けただれた異形と化し、蘭丸の復讐がいま発動する!
内容説明
炎と煙が払暁の空を赤黒く染め、本能寺を焼く。天下人・信長を討たんと光秀の刺客どもが刃を振るう地獄で、森蘭丸は独り護る、信長の首を。だが追手から逃れようとしたその時、炎が身体を呑み込んだ。目覚めると―右半身は美貌のまま、左半身が醜く焼け爛れていた。ここで果てるわけにいかぬ。蘭丸は光秀側の安田作兵衛を抱き込み、ある計略を為し遂げんと…復讐に燃え盛る美青年の計略の行方。激しき戦国悪漢小説。
著者等紹介
大塚卓嗣[オオツカタクジ]
1974年東京都生まれ。2012年に歴史群像大賞佳作入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ブルちゃん
33
本能寺の変の新解釈✨衆道色が強いので、うーん。と思う方もいるかもしれないが、要所要所で、バチッバチッと史実に合ってくる感じが私は好きだった。信長の小姓として従えた蘭丸だが、信長に抱いていた感情や、蘭丸が求めた愛情とは、、、と考えれば、何とも切なくこの物語を終えました😞✨あっさり読めて余韻が良いし、なんと言ってもこの表紙!カッコいい~😭❤️ 石田三成や島左近も登場👏✨2020/06/24
サケ太
21
ざっくり言うと“トゥー◯ェイス”になった蘭丸の復讐劇。本能寺の変の裏の姿。美しさとおぞましさを融合させた蘭丸(乱丸)。展開のスピーディーさと史料を元にしつつ物語に落とし込んでいるのが面白い。意表を突かれる部分もあり楽しかった。安田作兵衛という人物が異様ながらも魅力的。どこまでも純な男だった。2019/10/26
Tatuyuki Suzuki
1
展開がわかりやすいし、あっさり読める本だったので良かった。2025/05/27
ポラオ
1
●本能寺の変で半分火傷で炭化し半分美貌を保つ異形となった森蘭丸という設定が自分好みで面白かった。作者の耽美な筆致も引き込まれる。絶対そんなことはあり得たわけないんだけど、小説として本能寺の変の真相やそこに至る心情に納得できてしまうのは森蘭丸という歴史上の超有名人物のキャラクターの強さゆえか。2023/10/05
鯖の塩焼き
0
全て蘭丸の思い通りと分かった時はびっくり。 蘭丸…魔性…2024/10/29