出版社内容情報
ガイナスとの艦隊戦に勝利したシャロン紫檀らに届いた未知の信号。それは、五年前に遭難したはずの友軍艦の識別コードだった──
内容説明
ガイナスとの艦隊戦に勝利した独立混成降下猟兵連隊のシャロン紫檀大佐らに届いた未知の信号。それは、五年前に遭難したはずの友軍艦の識別コードだった。発信源の天涯へと再び向かったアンドレア園崎少佐らは、地下都市でガイナスの異様な姿を目撃する。報告を受けたタオ迫水筆頭執政官は急遽危機管理委員会を招集、水神魁吾方面艦隊司令長官は戦友を呼び戻し、総力を結集してガイナスとの決戦に赴く。堂々の第一部完結。
著者等紹介
林譲治[ハヤシジョウジ]
1962年北海道生まれ。臨床検査技師を経て、1995年『大日本帝国欧州電撃作戦』(共著)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかむー
62
4巻まで引っ張ったガイナスの謎が“ある程度”明かされる第四巻にして一部完。『よくできました』。準惑星天涯奪還戦での地下都市攻略、ガイナスの大攻勢からの防衛といった激戦を“英雄の奇計”でなく、兵站に基づいた部隊、戦隊の編成と兵器の運用法によって乗り越えてゆく独特のミリタリーSFに派手なカタルシスはないけれど、先を追わせる吸引力が魅力。主人公のひとり、兵站監・火伏の「英雄不要論」に対して兵站を主軸にしながら兵器の運用まで考案して実質戦術を支配している彼自身が英雄だという部分は意識した矛盾なのか興味深い。2019/07/14
パトラッシュ
55
方面艦隊は孫子の教えに従って勝利した。ガイナスの行動原理を知り自軍の兵備を万全に整えた。勝利体験にこだわらず主導権を握り変幻自在に戦い続けた。事前に的確な見通しを立て、ガイナスの弱点に奇襲攻撃をかけた。守勢時は鳴りをひそめ、攻勢時は一気に攻め立てる。勝算の乏しい時は戦わず、敵の状況に合わせて兵力の分散と集中を行う。最後は謀略で戦わずして降伏させた。そこに英雄やカリスマは存在せず、あるのは冷静かつ有能な組織管理者と訓練された実務担当者だ。紀元前500年頃の兵法書は宇宙戦争にも有効とするのが第一部のテーマか。2020/09/12
イトノコ
36
天涯のガイナス拠点から発せられた信号。それは謎のガイナスの生態を示唆するものであった。その一方で、司令官水神は火伏を呼び戻し、決戦に備えていた。/第一部完結。明らかになるガイナスの生態、一方でその正体は未だ謎に包まれたまま。それは第2部に持ち越しか。戦局は水神・火伏コンビの復活により人類コンソーシアムの圧勝へ。派手なレーザーではなく、1巻から繰り返し解説されてきたA−mine(とその兵站)が戦局を決めると言うのが本作らしい。しかし1巻で「英雄」を否定しておきながら、水上・火伏の活躍は英雄そのもの。はて?2020/12/23
fukumasagami
28
異星文明ガイナスの先制攻撃により防戦を強いられていた五星系文明の人類の反撃。艦隊戦が繰り広げられる。2021/06/10
わたなべよしお
27
やっぱり。全然、終わらないじゃない。こっちは完全にはまっているんだけど。ガイナスという異星人がどういう生命体なのかは少しわかってきたけど、だからって何がどうなっているのかは未知のまま。こりゃ、続きを読まなくてはって、続きの遠征編の方が全5巻と長いじゃないか。2022/03/06
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- 和書
- 現代版・東海道中膝栗毛