出版社内容情報
太陽系の小惑星帯で異星人の遺物が次々に発見された。日本の中小企業の社員3人は一獲千金を夢見る社長に宝探しに派遣されるが!?
鷹見 一幸[タカミ カズユキ]
著・文・その他
内容説明
月で異星人の遺物が発見され、未発見の“帝国の遺産”を求めて、太陽系に新たなるゴールドラッシュが訪れていた時代。日本の中小企業の社員が小惑星帯で途方に暮れていた。一攫千金を夢見た社長に「宝探し」を命じられたものの、会社が倒産!食料はない。地球はおろか、どこに行く船賃もない。まさに島流し状態!だが、彼らにはひとつだけとっておきの代物があった。彼らは見つけていたのだ、驚くべき“帝国の遺産”を!スペース・オペラの真髄!
著者等紹介
鷹見一幸[タカミカズユキ]
1958年静岡県生まれ。2000年「電撃hp」誌上に『時空のクロス・ロードピクニックは終末に』が一挙掲載され、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
7
21世紀初頭、”ルナ・ショック”と呼ばれる異星人の遺産との出会いから端を発した空前のゴールドラッシュ。勤務先の会社の危機を救うために遺産探索に向かうヒロユキ、佐々木、ウォルターの三人。サラリーマンの悲哀とSFが組み合わさったコメディ作品。三人のキャラが立っているので、会話の掛け合いも面白く、地味な発掘場面やまじめな解説が多いのに笑いながら読んでしまった。随所に挟まれるウォルターの格言が癖になる。宇宙海賊になる経緯、そこからの展開もテンポよく最後まで楽しく読めた。是非ともシリーズ化されて、続きが読みたい。2018/04/20
みやしん
6
笹本祐一から宇宙ウンチクを削り野尻抱介のファンタジーSF要素を取り入れた印象。いつもの、台詞の形で「組織論」や「思い込み」に対するくどいぐらいの批判が特徴の鷹見節はやや薄れる。これでもかとカップルを成立させる鷹見作品にしては、珍しく男女比率が不均等なのはラノベレーベルではないからか。主人公は表紙下の小さい宇宙服達の一人とは無情。究極超人とか引用のクセが強い。2019/07/14
ettyan えっちゃん
6
あんまり期待せずに読んだんですけど,銀河帝国の超遺産を人類が発見。でも,それを旨く使いこなせないというハードなSF展開からの,サラリーマンの貧乏悲哀話。で…どうなるのよって,ところで,意外とおもしろい展開が待っています。 さくっと,素時間で読める分量。読みやすい文体。 これはこれでありでしょう。 次へ続く終わり方はちょいと気になります。 表紙に忌避感がないのなら,ぜひ読んでみてほしい。 2018/04/15
ほにょこ
5
★★★☆☆ 異星人の遺物を探すことを命じられていた主人公がなんだかんだあって宇宙海賊となる話。予想外の展開を見せてくれて感心したところはあったけれど、タイトルが先行しているせいで読めてしまうところが多くていまいち楽しめませんでした。「人生何が起こるか分からない。だから面白い」とシェイクスピアも言っていマス(嘘)。 2022/01/06
Abercrombie
5
○ 作者ひさびさのコミカルSF。前半はちとだるいものの、異星人の遺産を見つけてからはテンポよく、爽快な結末まで一気に読ませる。ウォルターの嘘くさい引用にヒロユキがつっこむオキマリの掛け合いが絶妙で、めっちゃ笑った。2018/05/26