出版社内容情報
研究で多忙な日々の中で、すれ違う黒猫と付き人。二人の距離が縮まったと感じたのは勘違いだったのか……シリーズ特別掌篇を収録
内容説明
パリで大規模な交通事故が発生。深夜、そのニュースを目にした付き人は、恩師からの思想継承のため渡仏した黒猫の安否が気になっていた。一年前、イタリアで二人の距離が縮まったと感じたのは、勘違いだったのか…落ち着かない気持ちのまま朝を迎えた付き人は、大学院の後輩・戸影からペルシャ美学の教授が失踪したと連絡を受ける。黒猫のことが気になりつつ、付き人は謎を追うが―シリーズ第6弾となる連作短篇集。
著者等紹介
森晶麿[モリアキマロ]
1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
38
付き人と黒猫の恋愛面については、解説にとても共感してしまいました(笑)。私も驚かされたクチです。そして黒猫の子供時代が読める貴重な巻で、その頃からただ者ではなかったですね。デザート(短篇集)も堪能いたしました♪ 第2期も楽しみにしてます~。2017/11/17
ぐっち
36
甘い言葉はほとんどないのに、甘すぎる空気が漂ってる6巻。黒猫目線から見ると、付き人にめろめろですね。解説の大谷博子さんの「それだけで五巻引っ張るか普通」に手をたたいて同意です。1巻への回帰?ってのが忘れてて読み取り切れなかったところもあるかもしれないけど、シリーズ追っかけてきてよかった。第二部もあるのかな?2017/10/07
ソラ
35
1作目に繋がるってことだけど覚えてなさすぎてなんのことかわからなかったよ…。とはいっても、そんなことを知らなくても短編一つ一つはすごく良かったし、黒猫と付き人の間での糖分高めなやりとりも本当にありがとうございましたという感じ。2017/10/01
ぺぱごじら
15
付き人の自己評価の低さと黒猫のヘタレ具合がもはや芸術領域に至っていて、こいつら本当にこのまま一生行くんじゃないかと余計なことながらやきもき、されど話はとても面白い連作短編集。まぁなんとなくいい感じなので良かった。異識さんの「あっちこっち(芳文社)」をつい思い出す(笑)。2017-2082017/11/12
岡本匠
15
黒猫シリーズの6冊目は短編集。 考えたらこの本も1冊目を飛ばして読んでいる。大矢博子の解説によると6冊目と1冊目は連環しているとのこと。読んでいなければそこの所は判るわけがない。しまった!2017/09/30