内容説明
圧倒的な軍事力で太陽系を制していた航空宇宙軍と、独立を求めた外惑星連合とが戦った第1次外惑星動乱の終結から40年。太陽系各地では新たな戦乱の予兆が胎動していた。タイタンのザナドゥ高地を再訪した退役大佐の思惑、伝説の巡洋艦のサルベージを依頼された男、そして木星大気圏を航過する謎の未登録船―第2次外惑星動乱の開戦までを描く全7篇を収録した、宇宙ハードSFシリーズの金字塔、22年ぶりの最新刊。第36回日本SF大賞受賞作。
著者等紹介
谷甲州[タニコウシュウ]
1951年兵庫県伊丹市生まれ。大阪工業大学土木工学科を卒業後、建設会社に勤務。退社後は、青年海外協力隊(ネパール)に参加しつつ、1979年“奇想天外”誌にてデビュー。以来、数多くのSF・冒険小説を発表している。22年ぶりのシリーズ最新刊である『コロンビア・ゼロ―新・航空宇宙軍史』で第36回日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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40
⭐️⭐️⭐️⭐️☆。著者の代表作の22年振りの続編。【ザナドゥ高地】シブくてカッチョ良かった。別に描かなくてもいいんじゃないの?っていうくらい地味なストーリー。そこが良い。【イシカリ平原】発作の描写がリアル。【サラゴッサ・マーケット】挫折した2巻をリベンジしたい。【ジュピター・サーカス】機械の描写が良かった。【ギルガメッシュ要塞/ガニメデ守備隊】視点を変えた展開とオチが良かったが途中の戦闘シーンがよく解らない。【コロンビア・ゼロ】なんだか牧歌的でシュールな感じがして笑った。2018/04/04
かとめくん
19
航空宇宙軍史の続編。第2次外惑星動乱の開戦までが描かれている。前シリーズを読んでいた人には「これって、あれじゃないの?」とあちこちに懐かしさと緊張感がよみがえる展開で、そしてついに開戦を迎える。そこには新しい技術とそれに伴う新戦術・戦略が求められる。こりゃ今後の展開が楽しみだ。2017/12/31
duzzmundo
11
第二次外惑星動乱の予兆を描く短編集。最後の章でついに開戦というところで「乞うご期待」的な終わり方になってます。相変わらずフィクションなのに妙にリアリティがある感じがよいですね。先に『航空宇宙軍史・完全版』を読んでいると、「あのときの話がこれに繋がったのか」などがわかります。今回の外惑星連合は手強そうです。両視点から描かれることが多いので両方感情移入してしまいますが、どちらかというとやや外惑星連合よりの読者だったりします。この先も楽しみですね。がっつり完全版くらいのページ量で続きを読みたい。2022/08/22
ikedama99
10
読み始めるとやめられない感じで、続けて読む。新作は、前回の40年後。今度は、タイタンが主力の雰囲気が強い。第一次動乱のときのエピソードもいろいろと盛られており、読んでいて、楽しかった。また、ハードSFの雰囲気も強く、その硬質な感じに引き付けられた。続きも読みたいし、完全版ではかなり加筆訂正もあったようなので、そちらも読んでみたいと思う。2017/12/08
ジロリン
10
20数年振りの「航空宇宙軍史」第2期1作目。”ヴァルキリーー照準システム”だの”仮装人格キット「ソクラテス」”や”タイタン防衛機パイロット”等々…第1期作品群の印象的なワードがあちこちに散りばめられ、それぞれのエピソードにきちんとしたバックグラウンドを与え、物語に深みを与える。確かに、こりゃ”ハードSF”というより”ハードウェアSF”だなw 第1期に登場したキャラやその子孫が出てくる、なんてのも楽しい。2017/07/01
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