内容説明
野崎まどが脚本を手がけたテレビアニメ『正解するカド』のノベライズを依頼された作家・乙野四方字は、何を書けばいいのか悩むあまり、精神を病みつつあった。ついにはアニメに登場するキャラクター、ヤハクィザシュニナの幻覚まで見はじめる。記憶をなくしたというザシュニナに、乙野は一縷の望みをかけて小説の相談をするが…傑作SFアニメから生まれた、もうひとつの「正解」とは?衝撃のスピンアウトノベライズ。
著者等紹介
乙野四方字[オトノヨモジ]
1981年大分県生まれ。2012年、第18回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞した『ミニッツ―一分間の絶対時間』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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椎名みさの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
47
リスペクトする野崎まどが脚本を手がけたTVアニメ『正解するカド』のノベライズを依頼された著者が、いつまで経っても一文字も書けず、思い悩むあまり精神を病んでゆくスピンアウトノベライズ。読んでみたら思わぬスピンオフ展開というか、著者さんが描いたもう一つの「正解するカド」だったりして青天の霹靂でしたが、著者さんの野崎まど愛だったり、これまでや近況(?)も何となく把握できたり、もちろん展開自体も意外と楽しめたりでこれはこれでアリでしたね。それでいて気がついたら続編としても繋がってるし(苦笑)とても面白かったです。2017/07/18
まりお
46
「異方」に行く、と言う事をこう使うとは、と思いましたね。私もアニメの中で彼女が好きでした、だから出てきた時は嬉しかった。彼女らしい、と思いましたね。2018/02/11
りんご
43
すごいすごい!痺れた!アニメ「正解するカド」のスピンアウト作品。「正解するカド」のノベライズを依頼された乙野四方字。どんな本を書くんだい?ってメタ展開、かーらのー?はあははあああ、すき。アニメを見た後でノベライズないし原作を探してたのですが、作者が違うので(これは期待を裏切られるやつだな)と手を伸ばさなかったのです。お見事な融合。根底には野崎まどへの、人類への、SFってジャンルへの愛!堪能。2022/10/19
ネムコ
41
まず言いたい。この本はアニメ『正解するカド』のノベライズではない。だが、『正解するカド』がなければ、この本は成立しない。言ってみればスピンオフ的パロディー。しかし矛盾するようだが、この小説は小説として成立しており、100%アニメの従属物でもないのだ…。なーんてカッコつけてみたのは、ひとえに何を言ってもネタバレになりそうだったから(^_^;) 野崎まど作品が好きな人なら「あり」と言ってくれると思います。〆切過ぎても一文字も書けない小説家の苦悩がリアルでした(笑)2017/07/21
hnzwd
35
主人公が現状を小説にする、というメタな構造。作中の野崎まど作品への言及や、ラストの展開等、野崎作品への愛を感じました。原作のアニメが未視聴なので、、悩む。2018/10/01