出版社内容情報
不器用な大学生男子と他人には見えない想像上のともだち“イマジナリ・フレンド”との出会いと別れ。儚く苦い青春ファンタジー。
ミタ ヒツヒト[ミタ ヒツヒト]
内容説明
イマジナリ・フレンドとは、孤独な人間だけに見える空想のともだち。悩みが解決されると消えてしまう。他人とのコミュニケーションが絶望的に苦手な大学生の山持浩之は、イマジナリ・フレンドのノンノンと一緒に、リアルではひとりぼっちだけれど脳内では幸せな毎日を送っていた―このままで良いのかと、小さな不安を感じながら。そんな山持を見かねたノンノンは、似たような人々が集まるカンパニーへと誘うのだが…
著者等紹介
ミタヒツヒト[ミタヒツヒト]
東京都生まれ。高校時代に創作ユニット「超水道」を立ち上げ、スマートフォン上で絵と音楽と共に小説を楽しむ「デンシノベル」アプリを制作。また「森川空のルール」(『カレンダー・ラブ・ストーリー』収録)『特区インスタントヒーローズ』などの作品を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
28
イマジナリ・フレンド持ちではないけれど、わりと妄想好きな自分にとってこの設定というか話の流れとして気恥ずかしい部分もあったり。イマジナリ・フレンドとサヨナラして現実にとはまた違う決着でこれは意外。2016/08/21
よっち
27
リアルではぼっちでも空想の友達「イマジナリ・フレンド」の美少女・ノンノンと楽しい日々を過ごす大学生やまじ。現状に小さな不安を感じた彼女が、似たような人々が集まるカンパニーへと彼を誘う物語。カンパニーで二人が知ったイマジナリ・フレンドとの様々なありようと、大人になると別れを迎える空想の友達との関係。大学では相変わらずキモい行動で周囲から浮きがちなやまじにも、その関係を大切にしてくれる人たちができて、絶対に失いたくない関係を取り戻そうと奔走した結末には、これもまたひとつのありようだと思える納得感がありました。2016/08/05
くろう
7
イマジナリ・フレンドとは、孤独な人間だけに見える空想のともだち。コミュ症大学生やまじはイマジナリ・フレンドのノンノンと一緒に、ひとりぼっちだけれど寂しくない日々を送っていた。ある日ノンノンの提案で同じ境遇の人間が集まる組織へ行く事に。そこで知る空想の友達のルール。色んな友人関係を目の当たりにし、少しずつ世界を広げて行くやまじと、そんな彼を嬉しく思いつつ別れの予感に戸惑うノンノン。少々消化不良だったけど、なんだかんだで我が強くて図太いやまじはカッコよかったかなと。イマジナリ・フレンド、オレも欲しいわ…。2016/08/15
Mits
5
AIやロボットに対する純愛が成立しうるように、イマジナリ・フレンドに対しても成り立つか。という問いを成立させるために考え出された、イマジナリ・フレンドの法則が登場するのだけど、どうもそれがお話を邪魔している気がするのだよね。初っ端の問いに無理があったなんていうと身も蓋もないのだけど、どうにかやりようは無かったのかなぁ…2016/12/18
ぶうたん
4
想像の友達というネタだけで構成された長篇。刺さる人には刺さるのかもしれないけれど、還暦近い読者には流石に響くところはあまり無い。考えようによっては人間的な成長を否定するような内容と取れなくも無いし。また、それが実在することが前提で、舞台や事象に対する説明があるわけではないので、分類すればSFではなくファンタジーになるだろう。まあ大体想像通りのプロットなので、読む人次第というところか。2024/12/08
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