出版社内容情報
MMS人、恋人たち、カルミアン、ダダー、救世群――誰を討ち、何と結び、何処を救う
MMS人、恋人たち、カルミアン、ダダー、救世群――誰を討ち、何と結び、何処を救う
内容説明
カドム、イサリらは、ラゴスの記憶を取り戻すべく、セレスの地表に横たわるというシェパード号をめざしていた。それは、メニー・メニー・シープ世界成立の歴史をたどる旅でもあった。しかし、かつてのセレス・シティの廃墟に到達した彼らを、倫理兵器たる人型機械の群れが襲う。いっぽう、新民主政府大統領のエランカは、スキットルら“恋人たち”の協力も得て、“救世群”への反転攻勢に転ずるが―シリーズ第9巻前篇。
著者等紹介
小川一水[オガワイッスイ]
1975年岐阜県生まれ。1996年、『まずは一報ポプラパレスより』で長篇デビュー(河出智紀名義)。2003年発表の月面開発SF『第六大陸』が第35回星雲賞日本長編部門を受賞して以降、骨太な本格SFの書き手として活躍を続けている。また、2005年の短篇集『老ヴォールの惑星』で「ベストSF2005」国内篇第1位を獲得、収録作の「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みっちゃん
102
うお〜っ!!新刊を待って待って、でも年末の慌ただしさに一気読みが出来ず、だけど、色々な謎が明らかになっていくように感じていたら、最終章【断章 六】でどっか〜んと爆弾を落とされた気分。改めて表紙を見ると、鳥肌がたつ。「解ける、きっと解ける、この因縁は。僕はそう信じている。〜見ていく。メニー・メニー・シープのあいつらを。」ノルルスカインの言葉と小川先生を信じて、どこまでもついてゆく。2016/01/01
ケンケン
89
(449冊目)読み出したら、止まらなくなり一気に読破。スゲーよ、このシリーズ!! 多く謎が解けたと思っていたが、断章6で「そんなものは、氷山の一角だー!」っと突き放された感が凄まじい。 装丁のイラスト、そんな壮大な啓示だとは…うーん、みんな(人類)どうなっちゃうんだよ~ホントさ。 帯文「世界の真実はどこに?」まさに、この言葉に尽きる(¯―¯٥) Part2は、2016年春刊行予定と書いてあるが、ホント早く出して下さいよ~小川さん!!2015/12/28
鐵太郎
55
そうだったのか。ハーブCの秘密も救世群の謎もある程度わかったと思ったら、実は・・・だったとは。しかもこの凄まじい展開も新たな世界の展望もたくさんの謎が解けたと思ったことも、 「・・・の波乱に満ちた冒険の記録も、ほんのささやかなきらめくかけらでしかない。百ものかけらのひとつだ。(P311)」 ときたもんだ。畜生め。さあ、PART2では何が暴かれるのか。最終巻ではどんな世界が広がるのか。ライフワークにふさわしい超大作ですね。お見事。2015/12/31
ポルコ
46
ダダーが出てくると、途端にスケールが大きくなる。セレスという一天体でウゴウゴとがんばるカドム、イサリ、ラゴスら一行の地表側と、どこまでもどこまでも遠望へと視点を広げさせるダダーの回。人間、咀嚼者、カンミア、恋人たち、各々の目的が錯綜しすぎて、あまりにも風呂敷を広げすぎでは?一体どこへ帰着するのか、もうどこまでも連れて行ってくださいという気分。楽しいけど。2025/04/29
かわうそ
36
物語のスケールがどんどん大きくなって、勢力間の争い・勝ち負けでは終わらなさそうな雰囲気に増々期待が高まる。引き続きPart2へ。2016/10/29