ハヤカワ文庫
天国ゆきカレンダー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150311452
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

高校一年生の夏、私は「天国ゆきのカレンダー」を持って旅に出た……鮮烈な青春ミステリ

内容説明

高校一年の夏休み、仲石七果はクラスメイトから渡された自殺までの課題付きカレンダーを持って、自転車で旅に出た。唯一の心の支えだったバンドグループのボーカルの婚約発表を受け、最後にサマーツアーを見届けたら死ぬと決めて。そんな旅に、テレビ局での入り待ち中に出会った無愛想な男子高校生・畑野葉がなぜか同行することになる…七果の葛藤と成長、そしてふたりが過ごしたひと夏の行方を描く、鮮烈な青春ミステリ。

著者等紹介

西本秋[ニシモトアキ]
1972年生まれ。立命館大学文学部卒業。2002年「過去のはじまり未来の終わり」で第24回小説推理新人賞を受賞。2010年、『向日葵は見ていた』で長篇デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ソラ

47
全体として暗めな雰囲気。二人で旅をしていく過程、またそこで出会った人たちが繋がっていくところが上手いなぁと。またこの作者の作品を読みたいと思う。2014/02/16

エンリケ

36
若さの傲慢さに満ちた作品。いじめっ子への意地の為、自殺旅行に旅立った女子高生が主人公。偶然知り合った男子高校生と凸凹旅行が展開される。重たい内容だがそこはかと無く滑稽感が有るのは何故だろう?恐らくは主人公が浅はか過ぎるせいかも知れない。先々で知り合う人達も深刻な悩みを抱える人ばかり。そこから何事かを悟って欲しかったが、彼女の心には響かなかった様。結局彼女の自殺を止めたのは同行した男子高校生の行動。全てが消化不良の様な終わり方にちょっとがっかりした。彼女には生かされている事の奇蹟をもっと感じて欲しかった。2015/06/16

絹恵

29
唯ひとつを終わらせるために、唯ひとつを守るために、真実を見せた彼女と隠した彼の夏でした。ずっとひとりだったはずなのに、救いたい人がいる、待っている人がいる、痛みと幸福が積もってそして独りではなくなった時、もう死に従うことは出来ません。ふたりは誰よりも涙は無力だと知りすぎていたから、彼女の言葉で彼の深い祈りへの返信を。2014/06/16

リップ

20
アイドルグループのおっかけをやっている七果は学校でひどいいじめに遭っている。逃げたりなんかしない、と毎日意地でも学校に通う七果にクラスメイトは夏休みのカレンダーを渡す。8月31日に自殺するまでの道のりを書いたカレンダーを。七果はそれを持って旅に出る決意をするが、それになぜか謎の少年畑野が付いてくることになる。どうなるかと集中して読んでしまった。畑野と二人の旅路は楽しく、でもお互い何かを抱えたものだっただろう。せっかくなら最後に畑野とのやり取りが欲しかった。育まれた絆をもう少し見せて欲しかった。2016/10/05

るい

16
意図がよく分からない小説ではあったけれど、主人公の自殺に対する葛藤がものすごくリアルでした。死ぬことに対してポジティブで、むしろそれが彼女の生きがいになっているような感じがしてとても共感しました(きっと共感すべきところじゃないと思うけど)。最後は少し強引に終わらせた感じがしましたがよ良く言えばスピードが早くテンポよく読み進められるお話でした。2014/03/31

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