内容説明
知り合いのスナックママ、ミーナから、旅行中の飼い猫の世話を頼まれた“俺”は、餌やりに訪れたマンションで変わり果てた姿となった彼女を発見する。行きがかりから猫のナナを引き取り、犯人捜しを始めた“俺”は、彼女の過去を遡るうちに意外な人物と遭遇、事件は予想外の方向へと進展する…猫との暮らしにとまどいながらも、“俺”はミーナの仇を取るためにススキノの街を走り抜ける。“ススキノ探偵”シリーズ第12作。
著者等紹介
東直己[アズマナオミ]
1956年札幌生まれ。北海道大学文学部哲学科中退。家庭教師、土木作業員、ポスター貼り、カラオケ外勤、タウン誌編集者などあまたの職業を経て、92年『探偵はバーにいる』で作家デビュー。2001年には『残光』で第54回日本推理作家協会賞の“長編および短編集部門”賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
49
猫の世話を頼まれた「俺」が見たミーナの変わり果てた死体。猫を引き取り、犯人探しを始めることで事件は思いもよらない方向へと展開していくのに引き込まれました。ハードボイルドの格好良さを味わえます。2022/03/09
まるる
49
実はハードボイルド小説は得意じゃない。でも登場する猫が可愛いと聞いたら読まずにいられない(笑) うむ。確かに可愛かった。ストーリー自体は普通かなぁ。ミーナの人となりにはひいたけど、散りばめられた伏線は読み通りだったし。シリーズものだけど、その辺もあまり気にならずに読了。ナナ可愛いかった~♪2015/06/04
眠る山猫屋
32
50代半ばかぁ…思えば長い付き合いだ。今回は『消えた少年』を思い起こさせる展開。犯人と被害者の差はあるが、人として究極の残忍さ。そんなヤツに限って化けているのかな?ナナが部屋の同居人になるのか、華さんが主人公を許すのか、次巻の展開も気になるところ。あと松尾がんばれ!2012/11/27
九月の白い雲
29
久しぶりに再読。しばらく東さんの本を読んでなかったんだけど、久しぶりに読んだらやっぱり好きだわ~。映画「探偵はBARにいる」を観て読み始めたススキノ探偵シリーズ。この作品は12作目となる。知り合いのミーナから飼い猫の世話を頼まれた「俺」。しかしミーナのマンションで彼女の遺体を発見してしまう。猫のナナを引き取り、初めての猫との生活に戸惑いながら「俺」はミーナを殺した犯人を探す。「俺」も50を過ぎて若い頃の作品のような躍動感は少なくなったと感じるけど「俺」らしさは健在。パートナーの華に止められても↓続く2017/03/22
HiroshiKzk
23
酒飲みの“俺”も55歳か・・・今回も面白く読了。次はいよいよ華と結婚か?“俺”も高田も桐原もみんな年を取っていくからな。早く続きが読みたいです。2018/02/03